...足一度(ひとたび)静岡の地を踏んで...
泉鏡花 「婦系図」
...私は冷たい廊下を踏んでそちらに行った...
梅崎春生 「風宴」
...自分が間抜けでドジを踏んで...
橘外男 「グリュックスブルグ王室異聞」
...経済現象に於ける弁証法的展開の過程はあまり原則的な線を踏んで跡づけられてはいない...
戸坂潤 「読書法」
...同じ舗石を踏んでいる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...足拍子を踏んで通るものだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...常住に消えもやらぬ高根の雪を踏んで...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...この階段を踏んで死ななければならないような運命をもって生れた男と見傚(みな)すよりほかに致し方がなくなります...
夏目漱石 「創作家の態度」
...「じゃこの紺糸で地道(じみち)を踏んで行けば...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...絨氈を踏んで前の席へ行くと...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...大将がここにいると踏んでいるから...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...即ち作者は森の影を踏んでちらちらする葉隠れの月を右に見ながら...
正岡子規 「句合の月」
...なんにも御存じねえと踏んで今夜こそ打ちあけ咄(ばなし)もし...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...その足でそんなに軽く地を踏んでお歩(あるき)になりますと...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...故郷の土を踏んでから死のう...
山本周五郎 「お美津簪」
...その轍(てつ)を踏んではと...
吉川英治 「私本太平記」
...戦友の屍(かばね)を踏んで...
吉川英治 「新書太閤記」
...伸び過ぎる麦の育ちを踏んでやるように――ぐいと首根を抑(お)していった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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