...療治が達しやで、すこし目が見える、夜話が實に巧い、職がらで夜戸出が多い、其のいろ/\な話であるが、先づ水口園の前の野原の眞中で夜なかであつた、茫々とした草の中から、足もとへ、むく/\と牛の突立つやうに起上つた大漢子が、いきなり鼻の先へ大きな握拳を突出した、「マツチねえか...
泉鏡花 「遺稿」
...「黒」はその足もとに...
江戸川乱歩 「影男」
...進みいこうとする足もとに群がってやってくるタックルのようなものを鋭くはらい捨て...
中井正一 「美学入門」
...けれども、その足もとは、夢を追うように、海に立つ彼方の墨絵のような一つの人影を追うているのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...足もとに青く白く光るものがある...
長塚節 「痍のあと」
...足もとも眼の前も心細く薄暗くなってゆく...
原民喜 「鎮魂歌」
...村方の女たちなどは足もとにもよれない...
久生十蘭 「生霊」
...彼は足もとで何かザラザラと音がするのを耳にとめた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...「わたしが大胆にあなたの足もとへ投げた花束の代りに...
ホーソーン Nathaniel Hawthorne 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...彼女は大きい唸り声を立てて私の足もとにばたりと倒れた...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...若い助という人足もとびあがり...
山本周五郎 「風流太平記」
...」紹介したりされたりで急に足もとからばたばた鳥の立つような眼まぐるしい表情の配りだった久慈も...
横光利一 「旅愁」
...足もとの砂に混った花の中から捨てた煙草が鮮やかに煙を立てている...
横光利一 「旅愁」
...その足もとを見ていた二つの目は...
吉川英治 「江戸三国志」
...かれの足もとをさッと薙(な)ぎつける...
吉川英治 「神州天馬侠」
...槍や馬の稽古ばかりしていたって、足もとに、こんな泥を溜めているようじゃあ……だめだ」今...
吉川英治 「新書太閤記」
...水掛祝いじゃ」足もとの危ないのが危ないのへ絡(から)みつく...
吉川英治 「新書太閤記」
...いつ家康の足もとから大規模な次の事態が...
吉川英治 「新書太閤記」
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