...雪舟(せっしゅう)とか光琳(こうりん)とか文晁(ぶんちょう)とか容斎(ようさい)とかいう昔しの巨匠の作に泥(なず)んだ眼で杓子定規に鑑賞するから...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...私の額(ひたえ)の触覚は丁度舌が微細な料理の味はひを翫賞するやうに...
谷崎潤一郎 「Dream Tales」
...また「街(まち)のルンペン」をその与えられたる限りにおいて観賞することに努力すべきであろう...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...もしそうだとすれば日本人は彼の映画を鑑賞する際に...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...フォーヌの午後の甘美な幻を鑑賞することによって...
寺田寅彦 「映画と生理」
...」自分は同行者の温順な謙譲な人柄からその人がベデカの権威に絶対的に服従してベデカを通しての宮園のみを鑑賞する態度を感心もしまた歯がゆくも思った...
寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
...中野さんは骨董品をでも鑑賞するような風に...
豊島与志雄 「叔父」
...明治四十一年に帰朝した当時浮世絵を鑑賞する人はなお稀であった...
永井荷風 「正宗谷崎両氏の批評に答う」
...コン吉はそれほどまでに深く自然の美観を鑑賞する教養がないためか...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...これを鑑賞するものは...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...吾々はたゞこれを気紛れに鑑賞することしかできないわけである...
平林初之輔 「文学方法論」
...余程予猶のある場合に美術的に鑑賞する以外には...
牧野信一 「南風譜」
...武士の矢並つくろふ小手の上に霰たはしる那須の篠原といふ歌は萬口一齊に歎賞するやうに聞き候へば今更取りいでゝいはでもの事ながら猶御氣のつかれざる事もやと存候まゝ一應申上候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...夜景綺麗(きれい)なれば素人の劇賞する句なり...
正岡子規 「俳諧大要」
...信頼しつつ鑑賞する人たちを...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...鮫皮を鑑賞する事夥しく...
南方熊楠 「十二支考」
...激賞する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...寺か社でなければ庭前にこれを賞する風はなかったが...
柳田国男 「雪国の春」
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