...よく意味のわからない箇所にしるしをつけておくために「不審紙(ふしんがみ)」というものを貼り付けて...
寺田寅彦 「柿の種」
...ちょうど蚤(のみ)をつぶすような工合にこの微細な朱唐紙の切片を紙面に貼り付ける...
寺田寅彦 「柿の種」
...それをそのまま舌に移し次に爪に移して貼り付けるとちょうど赤い表が本のページで上に向くのである...
寺田寅彦 「柿の種」
...点々と真紅の不審紙を貼り付けたものの視像を今でもありありと想い出すことができるが...
寺田寅彦 「柿の種」
...絆創膏を指の刺し傷に小さく貼り付けた...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...街頭電車を待つの時電信柱に貼り付けたる夕刊の記事表題を眺めて天下の形勢を知り電車来って此れに乗るや隣席の人の読むものを覗いて事の次第を審(つまびらか)にす...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...すると御天気の日にまた貼り付けるのです...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...寺のやうに古びた大きな玄關の欄間に寄進札のやうな長い板が何枚も貼り付けてあつて...
野上豐一郎 「湖水めぐり」
...無二膏(むにかう)でベツトリと鐘の内側に貼り付けて置いたのは驚くべき企みでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...小型大文字を貼り付けてあった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「悪の帝王」
...もしかして自分の体をベッドに貼り付けて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...大統領の肖像の下に貼り付けられた...
牧野信一 「サクラの花びら」
...踏み台をして天井に貼り付けてやらうか知ら?」などゝいふことさへ考へてゐた...
牧野信一 「妄想患者」
...ところがこの婚礼衣裳が糊で貼り付けたまやかしものだったので...
正岡容 「我が圓朝研究」
...鶏を磔に懸けたのが戸上に画鶏を貼り付けるに変わったのじゃ...
南方熊楠 「十二支考」
...家の紋や船印を貼り付けることにしたという...
柳田国男 「雪国の春」
...そいつをオデコの中央に貼り付けて就職の権利でも授かった気で諸官庁会社を押しまわる...
夢野久作 「近世快人伝」
...最後に女は巧みに貼り付けてあった眉毛を引き剥ぐと...
夢野久作 「暗黒公使」
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