...謙遜とは奸譎なる者がその處世を平滑にする爲の術策ではない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...故に如何に一切を肯定する者と雖も野卑、奸譎、柔媚、陰險をば拒斥せざるを得ないのである...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...同時に何所(どこ)か奸譎(わるがしこ)い大きな眼が太い眉の下でぎろぎろと光っていた...
有島武郎 「カインの末裔」
...変現出没譎詐(きつさ)縦横を以て外交の能事了れりとなすの時代は既に去れり...
石川啄木 「閑天地」
...性格なきの智識は国民をして猾智(かっち)譎詐(きっさ)を事とし...
大隈重信 「国民教育の複本位」
...ドランは正にして譎ならざるものだ...
高村光太郎 「正と譎と」
...地獄(ぢごく)の夜叉(やしゃ)の肉體(からだ)には何者(なにもの)を住(す)ませうとや? あんな内容(なかみ)にあのやうな表紙(へうし)を附(つ)けた書(ほん)があらうか? あんな華麗(りっぱ)な宮殿(きゅうでん)に虚僞(うそ)譎詐(いつはり)が棲(すま)はうとは!乳母 さゝ...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...かの権謀政治家らが蘇譎張権(そけつちょうけん)たがいに傾危の政略を行うて経済世界の運動に抵抗するは...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...大義に立脚して我が国民と共に奸譎なる詐謀の犠牲たりし真相を明にし...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...軍と国民とを「奸譎なる詐謀の犠牲」にしたというのは...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...奸譎(かんけつ)な老人は...
中島敦 「狐憑」
...これが奸譎(かんけつ)な文字の霊の復讐(ふくしゅう)であることを悟(さと)った...
中島敦 「文字禍」
...狂たらずんば譎(けつ)ならん...
正岡子規 「病牀譫語」
...嫉妬深くて奸譎な...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...奸譎(かんけつ)な非武士(ひぶし)の卑劣(ひれつ)を忿怒(ふんぬ)する天魔神(てんましん)のすがただ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...譎詐権謀(けっさけんぼう)を常道としているこの戦国に...
吉川英治 「新書太閤記」
...――そして、この代表者の意志とうごきの間を縫って、無数の人間――あるがままな人間のすがたが、譎詐(きっさ)、闘争、貪欲(どんよく)の本能に躍り、また犠牲、責任、仁愛の善美な精神をも飛躍させる...
吉川英治 「新書太閤記」
...譎詐(きっさ)や権謀(けんぼう)や...
吉川英治 「親鸞」
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