...言わばそこにほんとうの「表情の俳諧」があるように思う...
寺田寅彦 「柿の種」
...中でも最も分かりにくいものは俳諧であろう...
寺田寅彦 「チューインガム」
...この方面から見ても蕉門俳諧の完成期における作品の中には神儒仏はもちろん...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...余は滑稽諧謔を以て俳諧狂歌両者の本領なりと信ずる也(なり)...
永井荷風 「江戸芸術論」
...芭蕉のいはゆる正風(しょうふう)を称道したるは按(おも)ふに当時俳諧師の品性甚(はなはだ)堕落しつづいて俳諧本来の面目たりし軽妙滑稽の意義随(したが)つて甚(はなはだ)俗悪野卑に走りしを見て...
永井荷風 「江戸芸術論」
...俳諧は正風体の刷新によりてますます世の迎ふる所となりしが...
永井荷風 「江戸芸術論」
...調和的な宇宙の構成にふさわしい極めて調和的な壮大な諧音――を立てて廻転しつつあるのだが...
中島敦 「環礁」
...茶の湯か俳諧の宗匠と言った人体です...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...喜べこの上もない音楽の諧調――飢に泣く赤ん坊の声...
葉山嘉樹 「牢獄の半日」
...なんと世界は諧謔のない笑ひばかりだ...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...ところが私が笑つた結果は単に二人の間を諧謔的なものにしてしまつたより他に照子へは何の反応もありません...
牧野信一 「愚かな朝の話」
...俳諧(はいかい)...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
...そこに含まれる諧謔(かいぎゃく)である...
柳宗悦 「民藝四十年」
...ただ俳諧をまじえた連歌でよかったのである...
柳田国男 「木綿以前の事」
...大名の為に俳諧はせぬと言ったか――」と少々不愉快な顔をした...
山本周五郎 「其角と山賊と殿様」
...揺れあい押しあいつつ眩しいほど雪白の泡となって汀を掩う……これらはすべて或る諧調(かいちょう)をもっていた...
山本周五郎 「新潮記」
...俳諧でもやるのか』『へい...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...念入りに重ねられた諧謔の衣の下からは...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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