...事物の眞相に透徹せむとする誠實も淺かつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...そして自分はこの尊敬すべき婦人の熱誠をこめたこの書を凡(すべ)ての若き姉妹達の机上に捧げたいと思ふ...
伊藤野枝 「「婦人解放の悲劇」自序」
...「誠にお恥かしい事で...
内田魯庵 「二葉亭余談」
...シャムという国が誠に気楽な処で...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...私はいまこれを聞いて望月氏の誠意に涙をおぼえるとともに...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...とかく誠意を欠いた葉子との結婚が...
徳田秋声 「仮装人物」
...神様を拝むのに誠心(まごころ)を論ずるのはよいが...
中里介山 「大菩薩峠」
...これも緊張し切っている場合の注意としては誠に玩味すべき要点であろうと自分には思われる...
中谷宇吉郎 「英国日食班の印象」
...此間中(このあひだぢう)は何(ど)うも忙(いそが)し過(すぎ)て降参したから」と誠吾は火の消えた葉巻(はまき)を口(くち)に啣えた...
夏目漱石 「それから」
...誠に好(よ)い時候で...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...あたかもわたしたちはかれの誠実(せいじつ)に信頼(しんらい)することができるというようであった...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...アンネットの誠実な...
宮本百合子 「アンネット」
...誠意ある批評とか完成のための忠言とかいうものは...
宮本百合子 「河上氏に答える」
...あのお手紙は最も真面目な心持と新鮮な誠意とでよまれ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...経巻や仏像その他の供養のことにも誠心(まごころ)をこめた奉仕ぶりを見せた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...これは誠に実情を知らない者の浅墓(あさはか)な非難に過ぎない...
柳宗悦 「改めて民藝について」
...誠にりんとした所があつて...
柳宗悦 「和紙十年」
...すっかり俺(わし)が片付けてやる」といった程度の安請合いに対する誠意の有る無しは...
夢野久作 「鼻の表現」
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