...かっぽれの言い草じゃないけれど...
太宰治 「パンドラの匣」
...ロザリオ青年としてははなはだ失礼な言い草ですが...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...いうその自暴糞(やけくそ)な出放題な言い草の口裏には...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...御自身の言い草を借りると...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...笹村はちょっとした女の言い草に...
徳田秋声 「黴」
...同じ言い草で答えることもできるのだ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...「お喋り坊主、貴様の言い草が、いまだに耳に残って不愉快千万でたまらぬわい、おそらく一生のうちに、貴様ほど不愉快な奴はなかろう、貴様のことを思い出すと、骨から肉が浮び出すほど忌(いや)になるわい、つべこべと尋ねられもしないお喋りを、井戸へ投げ込まれてまで喋りつづけている声が、地獄の底から迷うて来たもののように耳に残っている、思い出しても癇(かん)にさわってたまらぬ、貴様を引き出して、骨も身も一度に擦りつぶしてくれぬ上は、この癇が納まらぬわい」神尾主膳はこう言って地団駄を踏みながら、しきりに水を汲み上げては被ります...
中里介山 「大菩薩峠」
...岩の出来が馬鹿に頑丈だ」海道丸の言い草は冷酷で高慢でした...
野村胡堂 「大江戸黄金狂」
...お求めになった品じゃございませんか」小間物屋の言い草は大同小異で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「あるとも、風邪を引くと、ツイ咽喉(のど)を悪くするが――」何という平次のさり気なさ――「その声じゃありませんよ、恋患(こいわずら)いの恋で、小唄の文句にもあるじゃありませんか」「馬鹿野郎ッ」「ヘッ」「恥を掻かせまいと思って、いい加減にあしらって置くのに、何んて言い草だ、俺は恋患いをする柄(がら)か柄でないか、考えて見ろ」「へエ、そうですかね――あっしのような呑気(のんき)な人間でさえ、思い詰めると、鼻風邪を引いた位の心持になるんだが」「呆(あき)れた野郎だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...他ならぬ彼の同僚の言い草ではないが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...何でも税関吏たちの言い草では...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...「君らの言い草で...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...言い草は極めて謙虚だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「真劇シリーズ」
...世間並の女房の言い草を真似れば満足なのが別にあったのは結構でした...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...イブセンの芝居の医師ストックマンの言い草ではないが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...あなたらしい言い草です...
吉川英治 「私本太平記」
...諧謔で相手の言い草をひっくり返すというような機鋒はなかなか鋭かったが...
和辻哲郎 「漱石の人物」
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