...その時中央停車場へ見送りに行つたものの話によると...
芥川龍之介 「秋」
...『休暇で歸るのに見送りなんか爲(し)て貰はなくつても可いと言つたのに...
石川啄木 「鳥影」
...宇治は洞窟の出口まで見送りながら...
梅崎春生 「日の果て」
...はじめて見た鴨下ドクトルの去ったあとを見送りながら...
海野十三 「蠅男」
...勢(せい)のない顔をして玄関まで見送りに往つた...
薄田泣菫 「茶話」
...げらげら笑って」T君の見送り人は...
太宰治 「東京八景」
...お母様は私がお見送りいたしましたが...
田中貢太郎 「愛卿伝」
...新聞があるために妙な見送り人が増して停留場が混雑する...
寺田寅彦 「一つの思考実験」
...みんなで玄関に見送りました...
豊島与志雄 「白い朝」
...それから見送りがすんで相国寺へ帰る途中寺町を通ったが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...「それぢや――」飛んで行く八五郎の後ろ姿を見送りながら平次は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...痩せぎすな後姿を見送りながら...
堀辰雄 「美しい村」
...お前たちを見送りに行った...
堀辰雄 「麦藁帽子」
...仙太よ?仙太 どうしべえって……(黙って三人の立去った方を見送り...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...村里のものはそういってお見送りをいたしました...
室生犀星 「あじゃり」
...牧草(ぼくさう)の原ひろくして楡の木の円き蔭のみ置く真昼かなまばらなる楡(にれ)の並木に風立ちて川の如くに光る牧草(ぼくさう)乾きたる煉瓦の色の雲のもと遠く明るき草の色かな聞くは唯だひろき草より立つ風の楡(にれ)の並木を吹き通る音首のべて柵(さく)のなかより見送りぬ忙(せは)しき旅を知らぬ羊らいにしへの公主の馬車も遠く来てこの楡(にれ)の木に風を聞きけん撫順に到る...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...見送りはここでよい...
吉川英治 「黒田如水」
...門辺(かどべ)に佇(たたず)んで見送りながら...
吉川英治 「日本名婦伝」
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