...見たところは、いかにも小じんまりしてゐる...
芥川龍之介 「日本の女」
...見たところは徹頭徹尾我国とは違っていたが...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...どんな台を想像して見たところで...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...メイン氏は見たところ会社の水が良いような結果を示した...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...それから見たところあらゆる農具とを持ちだした忙しい農夫のようにはたらいているのを見ていた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...ちょっと見たところでは区別がつかない...
豊島与志雄 「上海の渋面」
...見たところ若々しい様子ではあるが...
豊島与志雄 「猫」
...一寸見たところでは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...見たところ三十前後...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ザツと見たところで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...見たところ、三十過ぎにも見えますが、それは氣性者(きしやうもの)によくある線の堅さから來る感じで、二十八の豊滿な大年増、鼻も顴骨(くわんこつ)も高く顎(あご)が開いて、決して醜(みにく)いといふ程でなくとも好感の持てる顏ではありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いつまでこのような状態がつづくのかわからないだけに憂ウツであった、だが周囲の悲惨な人々にくらべると、私はまだ幸福な方かもしれなかった、私はほとんど傷も受けなかったし、ピンと立って歩くことができたのだ八日の朝があけると私は東練兵場を横切って広島駅をめざして歩いて行った、朝日がキラキラ輝いていた、見渡すかぎり、何とも異様なながめであった駅の地点にたどりつくと、焼けた建物の脇で、水兵の一隊がシヤベルを振り回して、破片のとりかたずけをしていた、非常に敏ショウで発ラツたる動作なのだ、ザザザザと破片をすくう音が私の耳にのこった、そこから少し離れた路上にテーブルが一つぽつんと置いてある、それが広島駅の事務所らしかった、私はその受付に行って汽車がいま開通しているものかどうか尋ねてみたそれから私は東照宮の方へ引かえしたのだが、ふと練兵場の柳の木のあたりに、一匹の馬がぼんやりたたずんでいる姿が目にうつった、これはクラもなにもしていない裸馬だった、見たところ、馬は別に負傷もしていないようだが、実にショウ然として首を低く下にさげている、何ごとかを驚き嘆いているような不思議な姿なのだ私は東照宮の境内に引かえすと石垣の横の日陰に横臥していた、昼ごろ罹災証明がもらえることになったので、私はまた焼津の方へ向う道路を歩いて行った、道ばたの焼残った樹木の幹を背に、東警察署の巡査が一人、小さな机をかまえていた罹災証明がもらえて戻ってくると今度はまもなく三原市から救援のトラックがやって来た私は大きなニギリ飯を二つてのひらに受けとって、石垣の日陰にもどった、ひもじかったので何気なく私は食べはじめた、しかしふとお前はいまここで平気で飯を食べておられるのか、という意識がなぜか切なく私の頭の片隅にひらめいた、と、それがいけなかった、たちまち私は「オウト」を感じてノドの奥がぎくりと揺らいできた...
原民喜 「一匹の馬」
...ちょっと見たところ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...見たところなかなか上等なものに見える...
北條民雄 「続重病室日誌」
...見たところ何世紀も使われていないようだし...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...見たところは一輪しか咲いていない...
牧野富太郎 「植物記」
...見たところ四、五時間もあれば行ってこられそうなので、荷は全部ルックに詰めてビバーク・プレースに置き、ピッケル一本持って出発する...
松濤明 「春の遠山入り」
...見たところ、いかにも正直そうに見えました...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??