...世の中にや隨分見え透いた機嫌の取り方をする者もあるが...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...お前の見え透いたうその手だよ――もう...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...見え透いたお上手をやらなければいけなかったのです...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「機密の魅惑」
...見え透いた虚飾の言は...
太宰治 「風の便り」
...見え透いた権謀術数を...
太宰治 「新ハムレット」
...見え透いたまづい虚飾を行つてゐるやうで...
太宰治 「津軽」
...母親も見え透いた気休めを云って...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...また人生も世間も存外見え透いたものになつて了ふのである...
田山録弥 「ある時に」
...しかしこのような見え透いた細工だけであれほどの長い時間観客を退屈させないでぐいぐい引きずり回して行くだけの魅力を醸成することはできそうに思われない...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...何もそういう見え透いた拙策をとる必要もなさそうである...
中谷宇吉郎 「千里眼その他」
...また見え透いた御世辞(おせじ)を嬉(うれ)しがりがちな健三の実父は...
夏目漱石 「道草」
...「見え透いた事を言うのね」この言葉に...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...こんな見え透いたからくりにウマウマ乗せられたという事が...
久生十蘭 「魔都」
...あんまり見え透いたような事を仰ゃるものだから...
堀辰雄 「ほととぎす」
...それは「見え透いた」ことを平気で遣つたり故意に遣つたりする感情の人人のことだらう...
室生犀星 「故郷を辞す」
...その見え透いた「孤独」や「へんくつ」がやつとわたしには怠怠しい古い日記をひつぺかすやうに過去の雲や霧の中に見えてきて...
室生犀星 「故郷を辞す」
...見え透いた空笑いをした...
夢野久作 「冗談に殺す」
...その若林の見え透いた手の中(うち)がゾクゾクする程イヤ味になって来たので...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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