...当直の行厨(べんたう)につかふ食器を新しく拵(こしら)へた...
薄田泣菫 「茶話」
...持つて來た行厨をそのまゝそこで開くことにした...
田山花袋 「道綱の母」
...手にする行厨はムスメを喜ばす甘い物に満たされてゐるのだらう...
永井壮吉 「冬日の窓」
...あれまでの道中がなかなか見物でございますから」「ではそういう事に」一行は開きかけた用意の行厨(こうちゅう)を荷って...
中里介山 「山道」
...その行厨を開くべき地点を選択していると以前の学生は...
中里介山 「山道」
...そこで初めて行厨を開きました...
中里介山 「山道」
...行厨(うちかひ)をかつぎいたくも疲れわが名前ある表札を幾たびか読みつつ去らんとはせずその小さき影ちぢまりわが部屋の畳に泌みきゆることなし...
室生犀星 「忘春詩集」
...行厨(かうちゆう)を開く...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...甘酒の釜は此夥(むれ)の行厨(かうちゆう)の如くになつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
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