...日は無心に木犀(もくせい)の匂を融かしてゐる...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...」と、さも可笑(おか)しそうに仰有(おっしゃ)いましたが、その後また、東三条の河原院(かわらのいん)で、夜な夜な現れる融(とおる)の左大臣の亡霊を、大殿様が一喝して御卻(おしりぞ)けになった時も、若殿様は例の通り、唇を歪(ゆが)めて御笑いになりながら、「融の左大臣は、風月の才に富んで居られたと申すではないか...
芥川龍之介 「邪宗門」
...凡ての存在と融合せむとする熱望から出發した者が此の如き浪漫的戀愛にその究竟の生活を發見し得ぬ事だけは既に現在の俺にとつても明白である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...『今日は餘程(よつぽど)道が融けましたねす...
石川啄木 「病院の窓」
...併しO・グロートのもっと融通性に富んだ定義によれば...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...農村物価の不当並びに不安定・生産品配給の不備・農業経営法の欠陥と過剰労力利用の不適切・小作問題・公租公課等農村負担の過重と負債の増加・肥料の不廉・農村金融の不備(資本の都市集中)・繭絹糸価格の暴落・旱水風雪虫害等自然的災害・農村における誤れる卑農思想と中堅人物の欠亡・限度ある耕地と人口過剰等に起因しているというのである...
戸坂潤 「社会時評」
...彼は昨夜よりもずっと打ち融けた樣子にみえはしたものの...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...それといっしょに融(と)け合い...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...茫とした反映のうちに融け込み...
豊島与志雄 「春の幻」
...人類の融合どころか...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...融雪促進の問題である...
中谷宇吉郎 「農業物理学夜話」
...ツイ父親に内證(ないしよ)で五百兩といふ大金を染五郎の一存で融通(ゆうづう)したことなどが知れた爲だと言はれて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...他から融通(ゆうづう)して用事は濟んだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こうした融通自在な態度は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...侍臣のうちから孔融が答えた...
吉川英治 「三国志」
...禰衡(ねいこう)を推挙した孔融(こうゆう)であった...
吉川英治 「三国志」
...当該地域の氷を融かす計画を進めていた...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
...我々はこの隋唐の文化が民族の渾融によって新しく創成されたものであるという点を忘れてはならぬ...
和辻哲郎 「鎖国」
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