...玄関の前に敷いた枯れ松葉に藪柑子(やぶこうじ)の実が赤らんだり...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...藪柑子のつゝましさ...
種田山頭火 「其中日記」
...楢の葉のそよぐより明けそめた空日がのぼり楢の葉のしづか・落葉あたたかうして藪柑子・せなかにぬくい日のあたりどこでもよろしく・日あたりがようて年をとつてゐる・ぬくい日の...
種田山頭火 「其中日記」
...日のさせば藪柑子・風の鴉の家ちかく来ては啼くあんたは酒を...
種田山頭火 「其中日記」
...まだ食べるものはある月かげのまんなかをもどる雪へ雪ふるしづけさにをる雪ふる一人一人ゆく落葉あたたかうして藪柑子茶の木にかこまれそこはかとないくらし或る友に月夜...
種田山頭火 「草木塔」
...・手と手妙な握手・夾竹桃・泰山木・藪柑子・かなめの芽――――・ひよどり・頬白・きつつき・ひたき・みそさゞい――――六月十五日雨...
種田山頭火 「旅日記」
...藁(わら)で束ねた藪柑子(やぶこうじ)の輝く色彩をまたなく美しいものと思った...
寺田寅彦 「柿の種」
...すぐ左隣の「藪柑子集(やぶこうじしゅう)」を抽き出して...
寺田寅彦 「柿の種」
...最初の手本として墨繪の藪柑子を奉書にかいて下された...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...故郷の鎭守の森の杉の木蔭のあちこちに簇生して居た可憐な藪柑子の姿は...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...三ヶ年間は專心藪柑子のみ精進したい念願を打ちあけた...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...數本の藪柑子を添へたなら...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...つぶらな可愛い赤い實の二つ三つをかかげてゐる藪柑子は...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...みつからない藪柑子の實のあざやかな美しさ...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...その頃は丁度『藪柑子集(やぶこうじしゅう)』や『冬彦集』が初めて世に出た時代で...
中谷宇吉郎 「寺田先生の追憶」
...引きつづいて『藪柑子集』が出ていたので...
中谷宇吉郎 「寺田寅彦の追想」
...やぶら小路藪柑子...
正岡容 「寄席」
...やぶら小路藪柑子...
正岡容 「寄席」
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