...蒜（にんにく）臭い... 
芥川龍之介 「上海游記」
...大蒜は肺の薬になるげじゃけれども...
泉鏡花 「婦系図」
...ここにすなはちその咋（を）し遺（のこ）りの蒜（ひる）の片端もちて...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...あんまり大蒜臭かったせいだぜ」と...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...大蒜（にんにく）の匂いぐらい何でもない筈だがな...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...今でも大蒜の匂いを嗅（か）ぐと...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...野には春を知らせた静けさが漲りわたつて、野蒜、なづ菜、芹などが、榛の林の縁を縫ふやうに添つて流れてゐる小川の岸を青く彩つた...
田山録弥 「百合子」
...葱や大蒜（にんにく）や茴香...
豊島与志雄 「三つの悲憤」
...とにかく小蒜は中国で栽培せられている一種のニンニク式の品で葉を連ねてその根を煮て食うものである...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...これは松村任三（まつむらじんぞう）博士の『改訂植物名彙』前編漢名之部に出ている小蒜すなわち蒜である...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...漢名を石蒜（セキサン）といい...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...石蒜科）のいわゆる球根草で...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...なぜかというと草薬の蒜（ひる）なるものの臭気がいっぱいなんですから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...石蒜は和名したまがり...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...蒜（にら）類の臭気には絶えず手巾を以て鼻を掩はざるを得なかつた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...■分葱（わけぎ）――くせえなあ！大蒜（にんにく）――きっと...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
...わたしは郷里で幼い時よくこの野蒜つみ芹つみをやつた...
若山牧水 「家のめぐり」
...どうしたものかこの野蒜つみはわたしのすぐ上の脚の不自由な姉と關係して考へ出される...
若山牧水 「家のめぐり」
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