...荒削りに砂岩を刻んだ円柱...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...それはもとより粗雜な、荒削りの、純然たる本能的共産主義ではあつたが、それでもその主張はよく急所に當つて、勞働階級の間に有力となり、フランスのカベー、ドイツのワイトリングのやうな、空想的共産主義を産出してゐた...
堺利彦訳 幸徳秋水訳 「共産黨宣言」
...山で荒削りにされたまま軒下に積まれてある...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...きっと荒削りの板で幾つか木箱でも作ってくれるだろう...
谷譲次 「踊る地平線」
...そういったようなデリケートな細工などは一切抜きにして全く荒削りの嘆きの天使ができあがっているようである...
寺田寅彦 「自由画稿」
...生来の粗暴さと荒削りの田舎者めいたやや辛辣(しんらつ)な調子とを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかもそれが荒削りの状態のままですぐに変形させられています...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もちろん、絵は荒削りで、いろいろな欠点もありました...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...荒削りの板で作った柩(ひつぎ)があって...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...恐ろしく頑丈で荒削りに出来ていた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...傍に立っている茶店の表の角柱の荒削り三寸角ばかりの奴をズバッと切る...
三好十郎 「斬られの仙太」
...荒削りな大将に石山観音の霊験が現われた結果になった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...もっと荒削りに、私を打つとか捻(ひね)るとかして懲らしてくれたらどうですか...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...これらを荒削りするには山に幾日かをこもらねばなりません...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...總てこの木細工は粗末な荒削りで...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...荒削りの板壁で立ち切つてあつた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...恐ろしい荒削りに見えたに違ひなからうが...
吉川英治 「折々の記」
...荒削りな神経の持ち主ではない...
吉川英治 「新書太閤記」
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