...彼等の態度は彼の心を孤獨にするのみならず又彼を苦々しくした...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...さうして彼は彼等によつて苦々しくされる自分自身の心に就いて苦々しさを感じた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...苦々しく笑い声を上げる...
三上於菟吉訳 大久保ゆう改訳 「踊る人形」
...観念の虚偽やあらゆる努力の無益さを苦々しく批判していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして田原さんは益々苦々しくなった...
豊島与志雄 「田原氏の犯罪」
...傍人の眼に苦々しく映ったに違いない・彼の無用の気取(或いはダンディズム)の正体は...
中島敦 「光と風と夢」
...解り切ったことじゃないか」万七は苦々しく遮(さえぎ)ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何というヘマばかりするんだ」少し苦々しく舌打をします...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...へエ」「いろ/\懇意な男があつたやうだな」平次は苦々しくそんなことを訊くのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...往來の人達は、少し苦々しく、この放縱極まる酒宴を眺めて行きますが、當人達は更に驚く樣子もなく、わざと突き當つたり、押しのめしたりする往來の人と、威勢の良い惡口を應酬(おうしう)し乍ら、盃の献酬は、お互の顏の見わかぬまで續きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...苦々しくてたまらない樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...苦々しくもあります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...メチヤメチヤに踊つてましたから」主人の安之助は苦々しく言ふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...見(み)っともないぞ」主殿は苦々しく舌打ちをするのです...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...僕は苦々しく思つた...
牧野信一 「晩秋」
...苦々しくこう云うと...
吉川英治 「剣難女難」
...大夫も、ちと、憚(はばか)りが無い!』唯七はペッと水面(みずも)へ生唾(なまつば)を吐いて、苦々しく、見ぬ振りを装っていた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...あの片目は、酔うておるのか」と、苦々しく云った...
吉川英治 「柳生月影抄」
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