...私の家は穂高村でもずいぶん古く、家で祀った産土神が現在村の氏神になっているほどで、祖父安兵衛までは代々庄屋を勤め、苗字帯刀御免、相馬という姓から見ても、また家伝の接骨術などあるのを見ても、ただの百姓ではないことは判っていたが、土蔵の梁から一巻の記録があらわれたのは、後に私たちが東京へ出てからのことで、それを発見したのは当時十歳で国許(くにもと)にいた安雄のいたずらの手柄ともいうべく、彼が土蔵の天井裏に這い上って、妙な包み物が梁にくくりつけてあるのを見つけ、それを取り下ろして調べて見ると、それが相馬家の系図であって、相馬は遠く平将門を祖とすることが判り、別に川中島の戦いにおける武田信玄の感状なども添うているところを見ると、私どもの祖先はその時代に武田の客将となって信州に入り、ついにそれが永住の地となったものであるらしい...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...苗字帯刀を許され...
外村繁 「澪標」
...盗み損(そこ)ねたらホントに命はないぞ」名主は苗字帯刀御免(みょうじたいとうごめん)の人だから...
中里介山 「大菩薩峠」
...それに権現様以前より苗字帯刀(みょうじたいとう)は御免...
中里介山 「大菩薩峠」
...諸藩の御金御用も勤め苗字帯刀(みょうじたいとう)まで許されている...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...町医ながら苗字帯刀(みょうじたいとう)を許され...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...苗字帯刀を許されても...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...苗字帯刀(みょうじたいとう)も許されている佐野屋正兵衛ですから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...苗字帯刀(みょうじたいとう)を許されているというにしては...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私には少しも解らない」秤座役人は苗字帯刀(みょうじたいとう)を許され...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「苗字帯刀御免」というのは...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...苗字帯刀を許されたからといって...
三田村鳶魚 「中里介山の『大菩薩峠』」
...身なりにも態度にも普通の博徒でなく苗字帯刀御免の郷士あがりの者らしい点が一見してわかる甚伍左...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...ことに最も広く行われたのはいわゆる苗字帯刀御免の制である...
柳田国男 「家の話」
...苗字帯刀御免中世の社会組織においては...
柳田国男 「家の話」
...苗字帯刀御免で、大きな役をしていたが、この家が発起人となって、何人かの有力な同志を誘って早くから町学校を建てていたわけである...
柳田国男 「故郷七十年」
...苗字帯刀を許されていた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...苗字帯刀をゆるされているという...
山本周五郎 「五瓣の椿」
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