...沿道の木々にも生け垣にも新緑の若葉が芽生え...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 海野十三訳 「まだらのひも」
...圧制や束縛が取りのぞかれたところにはじめて芽生える思想ではなくて...
太宰治 「十五年間」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...郷土芸術――新しい土に芽生えつつある新らしい草の匂いが...
種田山頭火 「鎖ペンを握って」
...それがもう芽生えて...
種田山頭火 「其中日記」
...(六日)・おのれにこもる木の実うれてくる・木の葉ひかる雲が秋になりきつた・ゆふ闇はたへがたうして蕎麦の花・明日のあてはない松虫鈴虫・ゆふ焼のうつくしくおもふことなく・秋の夜の鐘のいつまでも鳴る・陽だまりを虫がころげる・青空のした播いて芽生えた・たゞに鳴きしきる虫の一ぴき十月七日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...そしてこうした科学的文芸評論の多少なりともの新しい芽生えに対して(之は例外なくマルクス主義哲学の畑から萌え出るのだが)...
戸坂潤 「文芸評論の方法について」
...苗代に若い緑が芽生えている所もあったから...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...また人間性の芽生えでもある...
中谷宇吉郎 「自然の恵み」
...彼の作曲の才能の芽生えにはよき温床であった...
野村胡堂 「楽聖物語」
...危うくベートーヴェンに芽生えた音楽愛を枯らすところであったが...
野村胡堂 「楽聖物語」
...ひとり幼少のころから他人(ひと)とはちがっていたおれ――他人とは見えるもののちがっていたおれ――そこいらのただの泉からはこのおれの想いはわいてこない――同じ源からではこのおれの悲しみは得られない――同じような音色ではこのおれの心に喜びが芽生えたりしない――そしてただ好き――おれひとり好きだったのは――あのころの――幼いころの――まさに嵐の人生の未明のころの――あらゆる善悪の彼岸から引き出された...
エドガー・A・ポオ Edger A. Poe 「ポオ異界詩集」
...新時代の文學が芽生えたので...
正宗白鳥 「語學修業」
...日本にも民主的社会への自覚が芽生え...
宮本百合子 「あとがき(『伸子』第一部)」
...一二寸の芽生えを育てているのを見かけることがあるが...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...大深はその頃芽生えかけていた社会主義者のチャキチャキで幸徳秋水の崇拝者だった...
夢野久作 「近眼芸妓と迷宮事件」
...逆境から芽生えて...
吉川英治 「源頼朝」
...そろそろ悪智が芽生え出していたのである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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