...それから花柳病(くわりうびやう)の医院の前をやつと又船橋屋へ辿(たど)り着いた...
芥川龍之介 「本所両国」
...縣ではこの眼の惡い原因を花柳病か蒸風呂のためだと考へてゐる樣で...
江南文三 「佐渡が島から」
...而(しか)して花柳病ほどに人間の血を悪化するものは無い...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...特に講義を開いて花柳病の恐るべきことを学生に説き聞かせた...
丘浅次郎 「人類の将来」
...町のオンボー(性病の医者)の看板に出ている花柳病科というのは素人向けの言葉で...
高見順 「いやな感じ」
...ひそかに三村と呼ぶ花柳病(かりゅうびょう)専門の医者へ通っているところであった...
橘外男 「葛根湯」
...正々堂々と花柳病の広告を新聞や雑誌に掲載する国はあるまい...
辰野隆 「パリの散策」
...良家の女相約して男子の花柳病を患うるものに嫁せざる事を名けて拒婚同盟となすという...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...何ぞ花柳病のみに限らんや...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...女子の婚嫁を請わるるや何によってか能く男子花柳病の有無を知るや...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...花柳病の類(たぐい)にも効があるということで...
中里介山 「大菩薩峠」
...「それは何でも花柳病の藥になるやつでせうがな...
中島敦 「かめれおん日記」
...花柳病に対する知識がなく...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...花柳病の薬の広告はいやにでっかく出ているけれども...
林芙美子 「新版 放浪記」
...そして彼らの間には花柳病の多いことからして2)...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...……花柳病のクランケが来る...
三好十郎 「好日」
...見事な花柳病にかかっていた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...その花柳病もよほど悪質だったとみえ...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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