...艶めかしいいい香が鼻をうった...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...この艶めかしい死体こそ...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...まだらになった白粉のあとまでが艶めかしい趣きを添える...
大杉栄 「続獄中記」
...墨色の濃い正しい文字は自分の名を表に見せて下に『樣御許』とあるのが何となく艶めかしい...
高濱虚子 「俳諧師」
...」女の艶めかしい笑顔があつた...
田中貢太郎 「蟇の血」
...斯う艶めかしい合唱を響かせました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...艶めかしい六畳で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...艶めかしい縮緬(ちりめん)の扱帶を卷いて居たのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...艶めかしい小道具の入つてゐるのを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...妙に艶めかしい感じのする男です...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...艶めかしい曲線は足にからむ...
萩原朔太郎 「宿命」
...艶めかしい墓場風は柳を吹いてゐますどこにこんな薄暗い墓地の景色があるのだらう...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...その中に銀杏返(いちょうがえ)しの艶めかしい女客が乗り込んで来たが...
武者金吉 「地震なまず」
...むしろ艶めかしい匂いをもっていたのである...
室生犀星 「幻影の都市」
...それらの艶めかしいものを背景にして...
室生犀星 「星より來れる者」
...きれいな絵があったり艶めかしい会話が目につくと...
柳田國男 「書物を愛する道」
...化生の女が下町の若衆相手に艶めかしい空気を漂わせたものだ...
山本笑月 「明治世相百話」
...私の耳には艶めかしい女の声がとぎれとぎれに聴こえた...
吉井勇 「酔狂録」
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