...艶めかしいいい香が鼻をうった...
海野十三 「鍵から抜け出した女」
...それでも何処かに艶めかしいところのあるのが眼に注いた...
田中貢太郎 「竇氏」
...艶めかしい香氣を發散させて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...艶めかしい歌が漏(も)れて居たのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ツイ艶めかしい悲鳴をあげるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...艶めかしい六畳で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...妙に艶めかしい感じのする男です...
野村胡堂 「天保の飛行術」
...艶めかしい墓場風は柳を吹いてゐますどこにこんな薄暗い墓地の景色があるのだらう...
萩原朔太郎 「青猫」
...限りなく艶めかしい誘惑である...
萩原朔太郎 「青猫」
...ひとりでに艶めかしい幻想に誘はれて行くかのやうな快いまどろみに似たものでもあつた...
牧野信一 「小川の流れ」
...「お前の机に艶めかしい西洋の手鏡がのつてゐるのを私は見た...
牧野信一 「籔のほとり」
...中から女持の紙入のやうな艶めかしい沓が覗いてゐて...
室生犀星 「京洛日記」
...むしろ艶めかしい匂いをもっていたのである...
室生犀星 「幻影の都市」
...次から次へと限りなく艶めかしい...
室生犀星 「星より來れる者」
...それらの艶めかしいものを背景にして...
室生犀星 「星より來れる者」
...何となく色つぽく艶めかしいと言うのである...
吉井勇 「雑魚寝」
...私の耳には艶めかしい女の声がとぎれとぎれに聴こえた...
吉井勇 「酔狂録」
...艶めかしい紅蓮の群落から出て行ってこの白蓮の群落へ入って行ったためにそう感じたのであるとは私は考えない...
和辻哲郎 「巨椋池の蓮」
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