...そして臆することなく小母さんの方に面を向けた...
有島武郎 「星座」
...吾人は自己の確信を臆することなく吐露する個人の集団ではなく...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「少数と多数」
...私の記臆するところだけでも三四册あり...
佐野昌一 「虫喰ひ算大會」
...物に臆するやうな処は少しもなかつた...
高浜虚子 「椿子物語」
...さのみ臆する模様もなく...
中里介山 「大菩薩峠」
...臆するところのない沈勇の影を宿した面(かお)を向けて...
中里介山 「大菩薩峠」
...臆するところもなく立ちつづけ...
野上豊一郎 「パリの地下牢」
...作者は臆する処なく幾度か歌つてゐる...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...決して臆するところはありません...
牧野信一 「女に臆病な男」
...あまりに臆することなく...
牧野信一 「風媒結婚」
...故に何の臆するところなく大胆にその業をはじめ...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...いまはなんの臆するところもなく...
山川方夫 「箱の中のあなた」
...そこでバックはその相に臆することもなく直面しながらも...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...それも初めは、良人を慰めるつもりだったのも、いつか、若い日の自分の姿を思い描く哀調を、つと立たしめた、臆する色のない、澄み冴えた歌声に変った...
横光利一 「夜の靴」
...臆する様子もなくいきなり...
横光利一 「旅愁」
...千鶴子は一寸視線を伏せたがすぐまた臆する風もなく彼を見返した...
横光利一 「旅愁」
...べつに臆する必要もありません...
吉川英治 「江戸三国志」
...恋に臆する恋人への歯がゆさは...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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