...おぬしの樣な人を吾物に仕樣などいふ出過ぎた心はない……など云はれた事も矢張り強く手古奈が記臆に殘つてゐる...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...其の強いだけそれだけ臆病になるものである...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...しかし臆病な彼女の感情を可なり変化させてしまつた...
徳田秋聲 「二つの失敗」
...最もある日外より帰りがけに瘠形の小男自分の父に余り景色が面白きままに城山に登りたりと申し候を傍耳(はたみみ)に記臆致し候...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...其(そ)の事件(じけん)の内容(ないよう)は勘次(かんじ)のおつぎに對(たい)する行爲(かうゐ)を猜忌(さいぎ)と嫉妬(しつと)との目(め)を以(もつ)て臆測(おくそく)を逞(たくま)しくするやうに興味(きようみ)を彼等(かれら)に與(あた)へなかつた...
長塚節 「土」
...話すのが臆怯(おっくう)なためと聞える...
夏目漱石 「それから」
...臆病(おくびょう)と云う自覚はどうしても彼の心から取り去る事が出来なかった...
夏目漱石 「それから」
...――こういう言葉が臆面(おくめん)なく彼女の口を洩れた...
夏目漱石 「明暗」
...急に臆病風に誘われて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...臆病者の一生懸命さで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「日本一の臆病者になるんだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...臆面もない抑壓的なものが...
萩原恭次郎 「純情小曲集」
...お前の国の者はみんなそんなに臆病なの...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...人間の前だとわけもなく臆病になつて碌々口も利けなかつたせゐか...
牧野信一 「剥製」
...臆病の標識として非難されたでもあろうような行為――平伏とか...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...わが臆病(おくびょう)なる心は憐憫(れんびん)の情に打ち勝たれて...
森鴎外 「舞姫」
...彼女はこんな事ではないかと臆測してはゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...これが単なる指揮の臆病さによるものだろうか...
吉川英治 「私本太平記」
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