...雄蕋のある花には此の膨らみはない...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...鳥渡(ちょっと)見(み)たくらいでは別に気がつかないほどの膨らみだ...
海野十三 「西湖の屍人」
...肘静脈のわずかな膨らみの中に直接...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「親友たち」
...五個の土偶は何れも後頭部に多少(たせう)の膨らみ有り...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...此の膨らみは疑(うたが)ひも無く頭巾の後部(こうぶ)を示せしものなり...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...ぽつりと肉の膨らみを見せて...
豊島与志雄 「反抗」
...澄(す)み透(とお)る明るい空の青が、水平線近くで、茫と煙る金粉の靄(もや)の中に融け去ったかと思うと、その下から、今度は、一目見ただけでたちまち全身が染まってしまいそうな華やかな濃藍の水が、拡がり、膨らみ、盛上って来る...
中島敦 「環礁」
...孝吉のぼんのくぼのところに梅の蕾のような赤紫色の膨らみができ...
久生十蘭 「ノア」
...失敗と分かり、先がはっきり見えた」声が突然止まり、胸が膨らみ、手足がだらんとなり、二度と言葉は出なかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...ありそうもない想像が膨らみ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...顔色の蒼いのは無理ではない―――だが今宵おれの胸は嬉しさに膨らみ心臓は喜びにどきんどきんと鼓動をうつおれの喜びは...
槇村浩 「出征」
...つまりはひと雨ひと雨に蕾が膨らみ...
正岡容 「寄席」
...ダイヤモンドの膨らみを上着の上から撫(な)でて...
松本泰 「宝石の序曲」
......
三好達治 「海よ」
...これも味は少し悪くなりますけれどもコルンスタッチを入れるとよく膨らみます...
村井弦斎 「食道楽」
...弁を開いてゆく甘美な花のように次第に複雑な膨らみを示して来るのだった...
横光利一 「旅愁」
...家の空気が俄に大きく膨らみのぼった吉兆のように感じたにちがいない...
横光利一 「旅愁」
...いかにも窮屈気な胸の膨らみ...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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