...四角に立てた膝をくづさせる...
石川啄木 「菊池君」
...立掛(たちか)けた膝を落(おと)さなかった……霰は屋根を駈廻(かけまわ)る...
泉鏡花 「霰ふる」
...血が爪先(つまさき)から膝頭(ひざがしら)の辺までスーッと引いたのが判りました...
海野十三 「崩れる鬼影」
...なかで行儀の悪い客の一人が膝の上で先刻(さつき)の焼物の包を開(あ)けて見た...
薄田泣菫 「茶話」
...膝が、やっと隠れるくらいで、毛臑(けずね)が無残に露出している...
太宰治 「乞食学生」
...蚊帳(かや)の外に立膝している庸三に感激的な言葉をささやくのであった...
徳田秋声 「仮装人物」
...「遅い奴だの、何をしとるのか」袋持が、膝を抱いて、床柱へ凭れた時、草履の音がした...
直木三十五 「南国太平記」
...お銀様は膝を進ませて茂太郎の手を取りました...
中里介山 「大菩薩峠」
...駱駝の膝掛に話しかけるように...
夏目漱石 「虞美人草」
...立膝(たてひざ)をするように割り込まして貰った...
夏目漱石 「門」
...膝頭(ひざがしら)から痛(いた)み始(はじ)めた...
夏目漱石 「門」
...Yは慓輕に膝を乘り出しました...
南部修太郎 「S中尉の話」
...ぎしぎしと押入れの行李を膝で押しつけながら...
林芙美子 「瀑布」
...時には膝まで水に入って...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...彼女は、膝を進めて、「それにつきまして、お願いがあるのでござりますが――」「何あに? 願いというのは――」「雪之丞も、いそがしい間を盗んで、折角お顔出しをいたしたいと申すのでござりますゆえ、お声がかりで、お病間まで、招き入れてやりましたら、どのようによろこぶかわかりますまいと存じますが――」それこそ、浪路にとって、わたりに船であった...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...雪之丞は、片膝を立てて、ぐっと、睨(ね)めつづけていたが、やがて、立ち上って、「土部どの、これにて、この世の怨みは消えましたぞ!」と、手を合せる...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...膝の下の厨子王を引き起し...
森鴎外 「山椒大夫」
...義貞は片方の膝を大きく構え直して...
吉川英治 「私本太平記」
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