...脊(せい)の高いスタンドの電燈が一つ硝子(ガラス)戸に鮮(あざや)かに映っていた...
芥川竜之介 「歯車」
...かの十勝高原を馬の脊で眠りながら驅けたほど大膽な自分が...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...ひどい猫脊(ねこぜ)を一層丸くして歩いているのを見かけるが...
海野十三 「のろのろ砲弾の驚異」
...リユツクサツクを脊負つた人も見えなくなつて居ましたが...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...もの悲しいやうな日向に向けてゐる脊中を...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...此(こ)の代診(だいしん)は脊(せ)の小(ちひ)さい...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...脊の小供の重さにおしつぶされたやうに首をうなだれ幾日も幾日も湯に入らないので垢が白く粉をふいてしまつた頸筋をあらはし生れてから油をつけた事はないやうに髮は亂れて前へ垂れ川尻の塵捨場の山の中にあるやうなすり減つた下駄をはき竹の杖をつき乍ら...
千家元麿 「自分は見た」
...ベリゴードの洞穴(どうけつ)よりは馴鹿の脊椎に石槍の立ちたる物を發見せし事有り...
坪井正五郎 「コロボックル風俗考」
...女の馬乘脊中(せな)に籠三巾の前掛カス卷横ぐはへ在から嚴原の港へ薪(まき)など賣りに來る女が歸りに馬上で辨當代りに横かぢりに噛るのがカス卷で...
長塚節 「對州嚴原港にて」
...おつぎは外(そと)の壁際(かべぎは)の草刈籠(くさかりかご)を脊負(せお)つた...
長塚節 「土」
...(余自身はそれほど新らしい脊髄がなくても...
夏目漱石 「博士問題とマードック先生と余」
...簿記用の帳面が赤い脊皮(せがわ)をこちらへ向けて...
夏目漱石 「道草」
...鶴村が脊中をまるくして円盤を選んだり...
牧野信一 「眠い一日」
...はるか向ふで脊中を丸くした老人が凝つと綱を繕つてゐました...
牧野信一 「晩春の健康」
...二度佐渡より越後へ鹿が渡海するに先游ぐもの頸(くび)と脊のみ見え...
南方熊楠 「十二支考」
...脊は立てば鴨居(かもい)につかえそうだ...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
...最下層ないしは脊椎動物段階用の保管庫の中で特定の箇所に割り当てられていた――そこは人類と...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
...脊を延ばして初めて氣味の惡い微笑を漏らしながら...
若山牧水 「熊野奈智山」
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