...殊にこの三四年来は一層脆弱(ぜいじやく)に傾けるが如し...
芥川龍之介 「病中雑記」
...多くの冬の現象はたとえようもないやさしさと脆(もろ)いほどの繊細味をおびている...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...馬鹿に涙脆くつて腹も立てやすい代りに機嫌も治(なほ)りやすい...
高濱虚子 「俳諧師」
...非常に情に脆(もろ)いやさしいところがあり...
谷崎潤一郎 「細雪」
...脆(もろ)くも腰が挫(くじ)けてしまって...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...木の葉が夏過ぎて落ち散るのは葉柄(ようへい)の根元の処にコルク質の薄い層が出来てそこだけ脆くなるから少しの風にでも誘われて天下の秋を示すものだそうだ...
寺田寅彦 「歳時記新註」
...彼は自己の脆弱を感じる...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...硬くて脆(もろ)いものをぼりぼり噛(か)み摧(くだ)いては...
夏目漱石 「道草」
...この低い白い脆さうな天井...
原民喜 「魔のひととき」
...僕たちが生きている世界の脆さ...
原民喜 「夢と人生」
...まち給(たま)へとばかり後(うしろ)の藪垣(やぶがき)まろび出(い)でゝ利腕(きゝうで)しつかと取(と)る男(をとこ)誰(た)れぞ放(はな)して死(し)なしてと脆弱(かよわ)き身(み)にも一心(いつしん)に振切(ふりき)らんとするをいつかな放(はな)さず...
樋口一葉 「別れ霜」
...自分の中にある医学への信頼が脆くも破れて行きさうに思はれた...
北條民雄 「間木老人」
...この種名の fragile は「質脆ク破損シ易イ」ことを意味する...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...いかにも脆さうな人が多い...
吉川英治 「折々の記」
...脆(もろ)い一個の人間に返った彼は...
吉川英治 「三国志」
...脆(もろ)かったのは...
吉川英治 「新書太閤記」
...家士の余りの脆(もろ)さに心外の色を現わし...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...つむじを曲げる」「情に脆(もろ)いからだ...
吉川英治 「松のや露八」
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