...彼女は私に肉迫してきた...
...交渉がまとまらないため、双方が肉迫する状況になっている...
...彼の強引な肉迫には嫌悪感を持った...
...ホラー映画のシーンで、怪物が主人公に肉迫する場面がある...
...競技では敵チームに肉迫することが勝利につながることがある...
...どこまでも肉迫してくる乞食民族の旅行隊――かれらの皺(しわ)の一つにも諸大陸の味がこまかく刻み込まれている...
谷譲次 「踊る地平線」
...何等かの形で自然に肉迫してゐるからである...
田山録弥 「私の考へてゐる事」
...手を着ければ端的に問題の要点に肉迫した...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...こうやって存在を遠ざかることこそ却って存在に肉迫すると考えられることになるのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...客観的真理――存在とか自然とか――に肉迫する当事者自身の実行過程の内に実は客観性の素質があるのであって...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...独自の立法案を具体化して肉迫しなければならない筈なのである...
戸坂潤 「思想議会たるを知れ」
...だから警視庁は大手を振ってこの問題の「核心」に肉迫出来るというものである...
戸坂潤 「社会時評」
...ただ所謂現象学の方が「事物そのものに肉迫する」ことをモットーとするのに反して...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...彼はあえてジャン・ヴァルジャンに肉迫してゆかなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...この誘惑が恐ろしい勢力を以て肉迫して来て...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...明石が、十字架の旗を翻(ひるがえ)して、行方不明に終ったこと、毛利が徳川の本陣近くまで、肉迫したために、家康の旗が旗手の手から取残され、槍奉行の大久保彦左衛門がその旗を守って退却したなど、世人に余り知られぬいい話が残っている...
直木三十五 「大阪を歩く」
...存在に肉迫せざるの嘆きの上にあらねばならない...
中井正一 「絵画の不安」
...群集は路の両側から押され押されて一度にどっと行列の芸者に肉迫した...
永井荷風 「花火」
...そういうような点で母夫人の情熱の内奥に肉迫せず...
宮本百合子 「寒の梅」
...きっと肉迫して来たのだ...
森鴎外 「二人の友」
...その彼方への肉迫と退却...
横光利一 「冬彦抄」
...桑名(くわな)のとりでへ肉迫(にくはく)してゆく...
吉川英治 「神州天馬侠」
...左右から肉迫して行った...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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