...料理屋を兼ねた旅館のに似合わしい華手(はで)な縮緬(ちりめん)の夜具の上にはもうだいぶ高くなったらしい秋の日の光が障子(しょうじ)越しにさしていた...
有島武郎 「或る女」
...背負上(しょいあ)げの緋縮緬(ひぢりめん)こそ脇(わき)あけを漏(も)る雪の膚(はだ)に稲妻(いなづま)のごとく閃(ひらめ)いたれ...
泉鏡花 「縁結び」
...または縮緬皺の細かい肉つきの手触りと色つやとに...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...『釈日本紀』に曰く、常陸国風土記曰、夫常陸国者、堺是広大、地亦緬、土壌沃墳、原野肥衍、墾発之処、山海之利、人々自得、家々足饒、設有二身労耕耘、力竭紡蚕者一、立可レ取レ富豊一、自然応レ免二貧窮一、況復求レ塩魚味一、左山右レ海植レ桑種レ麻、後レ野前レ原、所謂水陸之府蔵、物産之膏腴、古人云レ、常世之国一、蓋疑此地、今浦島説話とタンホイゼル説話とを比較するに、楽土の淹留と云う点に於て、楽土の神女が、淹留者に懸想して、彼を迎えしと云う点に於て、数年間留まりしと云う点に於て、及び後に至りて往事を回想して、故郷を懐うの情起りしと云う点に於て、両個の説話は全く一致す...
高木敏雄 「比較神話学」
...鏡の面には友禅縮緬の鏡掛が垂れていた...
豊島与志雄 「反抗」
...白っぽい絽縮緬(ろちりめん)の着物と青竹の模様の夏帯とで...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...着物はぢみでも半襟の下からほの見える肌着の襟の緋縮緬...
永井荷風 「来訪者」
...手ぎわよくたたまれた縮緬(ちりめん)の夜具(やぐ)蒲団(ふとん)...
中里介山 「大菩薩峠」
...一重ねの小紋縮緬です...
中里介山 「大菩薩峠」
...縮緬(ちりめん)の花見衣(はなみぎ)...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...縮緬(ちりめん)の大座布団を...
長谷川時雨 「勝川花菊の一生」
...見よや縮緬(ちりめん)の上染(じようぞめ)...
樋口一葉 「たけくらべ」
...縮緬の着物に紫繻子の帯を立矢の字に締め...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...緬羊(ひつじ)の類も誰にもまし...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...縮緬(ちりめん)の兵児帯(へこおび)をグルグル巻にし...
二葉亭四迷 「平凡」
...縮緬という奴は水にあてて縮んだら...
正岡容 「小説 圓朝」
...この女の着ている派手(はで)な紫色の錦紗縮緬(きんしゃちりめん)の被布(ひふ)や着物と一緒に...
夢野久作 「暗黒公使」
...赤い縮緬(ちりめん)の片袖など...
吉川英治 「日本名婦伝」
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