...許多(あまた)の筧(かけひ)の數をば...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...三寸に過(すぎ)ず頗(すこぶ)る不穏に存候間(ぞんじそうろうあいだ)御見舞申上候達磨(だるま)儀も盆頃より引籠り縄鉢巻(なわはちまき)にて筧(かけひ)の滝に荒行中御無音致候(ごぶいんいたしそうろう)...
高浜虚子 「子規居士と余」
...筧の水を何杯飲んだことだらう...
種田山頭火 「行乞記」
...筧から流れてくる水だけはよかつた)...
種田山頭火 「行乞記」
...・近道の近道があるをみなへし・こゝから下りとなる石仏・山の朝風の木が折れてゐる・ほんにうまい水がある注連張つてある・どうやら道をまちがへたらしい牛の糞・住めば住まれる筧の水はあふれる近道近かつた石地蔵尊うらは蓮田で若いめをとで・はだかではだかの子にたたかれてゐる・波音のガソリンタンクの夕日・一切れ一銭といふ水瓜したたる八月十日朝の山を眺めながら朝酒を味はつた...
種田山頭火 「行乞記」
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種田山頭火 「其中日記」
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内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...瓶(かめ)を見てもあいにく――外の筧(かけひ)は氷っている...
中里介山 「大菩薩峠」
...お聞(き)きでないかあのもの靜(しづ)かな筧(かけひ)の音(おと)を...
水野仙子 「日の光を浴びて」
...筧さんの奥さんの話ね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...木筧(もくけん)曲直(きよくちよく)して水を引こと遠きよりす...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...厨にはその松林を通して引いた筧(かけい)から...
山本周五郎 「日本婦道記」
...筧(かけひ)の水に苔蒸(む)したるとほり新しき手拭を吊したるなぞ...
夢野久作 「白くれない」
...筧(かけひ)の水音が淙々(そうそう)と耳を洗う...
吉川英治 「新書太閤記」
...筧(かけひ)の水を掌(て)に溶いて...
吉川英治 「新書太閤記」
...まだ筧(かけひ)が引いてないので飲水(のみみず)は白河へ出て汲んでくる...
吉川英治 「親鸞」
...「青銅の」筧(かけひ)から流れ落ちる泉に喉(のど)をうるおしている...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
...庭に降りて筧の前で顏を洗つて居ると爺さんは青々とした野生の獨活(うど)を提げて歸つて來た...
若山牧水 「山寺」
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