...」彼は元気よくこう答えると...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...妙なこり方をしとるね」「そうらしいな」五郎は腹這(ば)いのまま答える...
梅崎春生 「幻化」
...其角の二人(2)と答える以外に何の知識も持たなかったであろうと思います...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...どうしたの?」それに就いて、私は答える...
太宰治 「花燭」
...無邪気に答える...
太宰治 「新釈諸国噺」
...それは知らない、と答えると、マダムは、奥へ行って、三冊のノートブックと、三葉の写真を持って来て私に手渡し、「何か、小説の材料になるかも知れませんわ」と言った...
太宰治 「人間失格」
...久能が机の前に坐って、頼子宛の依頼状を認めていると、忍び足に階段を登って来た青江が平生にないおどおどした声で、入ってもよくってというので、急いで依頼状を隠し、うんと答えると、彼女は手に百合の花を持っていて、お友達にもらったのよ、と上気して言訳をいいながら、放り出されていた花瓶に生けて本柵の上に置くと、ああ強い、いやな匂だ、頼子の手紙のかおりの幻影が消えて了う、と不快さを明らさまに表わしながら、せっせと久能はノートを筆記した...
豊田三郎 「リラの手紙」
...「今晩はもう寝(やす)みました」と必ず答えるにきまっています...
浜尾四郎 「悪魔の弟子」
...わたしは答えることばがなかった...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...この子が何か答えるときは学者のアラムハラドはどこか非常(ひじょう)に遠くの方の凍(こお)ったように寂(しず)かな蒼黒(あおぐろ)い空を感(かん)ずるのでした...
宮沢賢治 「学者アラムハラドの見た着物」
...出京は断然しないとも源氏へ答えることはできなかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...父をなぐりつけているところを人に見とがめられて答えるには...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そういう疑問に答えるがためにも...
柳田國男 「垣内の話」
...それは仕方がないと答えることによってすますつもりでいるのだろうか...
山之口貘 「つまり詩は亡びる」
...ほんとだ」子供はなにか重い物でも背負いあげるように答える...
山本周五郎 「季節のない街」
...それを妹に答えるには...
横光利一 「旅愁」
...告文はそれより前に、相府から下げられたものであると、使者が答えると、「それ見ろ...
吉川英治 「三国志」
...「近ごろはわけてもお健(すこ)やかでいらせられまする」と、使者が答えると、「いずれ沙汰いたせば、それまで待っておれと伝えよ」そう云うと、頼朝は、出迎えの神官を先に立てて、鶴ヶ岡の社前へ、静々、登って行った...
吉川英治 「源頼朝」
便利!手書き漢字入力検索