...私の立つ瀬はありやしない...
伊藤野枝 「惑ひ」
...迚(とて)も立つ瀬が無かつたから...
薄田泣菫 「茶話」
...私の立つ瀬が無くなります...
太宰治 「パンドラの匣」
...幸子として立つ瀬がなかった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...私は――立つ瀬がない」私はこの道理にむりはないと思った...
近松秋江 「雪の日」
...さうなつては己れは立つ瀬がない...
徳富蘇峰 「弟を葬る」
...わたし立つ瀬が無いわ」「だッて……女だって...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを妻のように解釈されては僕も立つ瀬がない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...あなたまで冷かしては立つ瀬がありませんわ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...そっちとこっちは立つ瀬が別ッ個――考えてみりゃあ俺も馬鹿よ...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...それをいっしょくたにしてあれこれ云われるのでは立つ瀬がないから...
林芙美子 「生活」
...立つ瀬がないからね」三池の焼餅と早合点は有名なもので...
久生十蘭 「川波」
...いい娘を戦争で死なせた親たちの立つ瀬がない...
久生十蘭 「春雪」
...「それじゃァ立つ瀬がねえ...
久生十蘭 「魔都」
...私は……私は……なんで……立つ瀬が...
正岡容 「小説 圓朝」
...広海屋の見世(みせ)の立つ瀬がないと思われたでな――はい」広海屋は...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...仲人になったこの俺も立つ瀬がないというもんだして……」「わしもそう思うです...
矢田津世子 「凍雲」
...立つ瀬が御座らぬ...
夢野久作 「名君忠之」
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