...驀地(まつしぐら)に突進する勇気を欠いてゐる...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...根室釧路の沖をかすめて西南に突進する...
有島武郎 「潮霧」
...スキーがやっと並ぶようなしかも急な木の間を突進するのだ...
板倉勝宣 「五色温泉スキー日記」
...汽車が軌道のうえを突進するような勢で...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...男は一つの事に目標を樹てたら傍目を振らずに突進するんだ...
田中英光 「箱根の山」
...「おのれ!」起(た)ち上って、また突進すると、面倒なりとばかり、大男は、怪腕を揮(ふる)って、若い水夫の顔面に一撃を加えた...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...さもうれしげに死の雪原に突進するのである...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...驚くには驚いても決して極度の狼狽から知らず知らず取り返しのつかぬ自殺的行動に突進するようなことはなくてすむわけである...
寺田寅彦 「火事教育」
...きわめて微細なる粒子が物質間の空隙(くうげき)を大なる速度で突進するによるとの考えは...
寺田寅彦 「ルクレチウスと科学」
...次にじゃまされないであなたの目標へ向って突進するためなのです...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...猛然と幸田の方に突進する...
久生十蘭 「魔都」
...「四日目に再び美食に向って突進するに限る」ああ...
古川緑波 「駄パンその他」
...ちょうど急行列車が無人駅に突進するような音でした...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「見えざる力」
...奈落の底に突進する人のやうに刹那的の眼を見張つたかと思ふと...
牧野信一 「海棠の家」
...物すごい叫声きこえる――突進する人々――六人あるいは八人ぐらいのアルトン族の勇士等叫びながら飛び来てクレーヴシンを捕える...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「ウスナの家」
...寧(むし)ろ突進すると謂(い)ツた方が適當かも知れぬ...
三島霜川 「解剖室」
...まつしぐらに敵艦目がけて突進する魚雷を指さした...
宮原晃一郎 「怪艦ウルフ号」
...宇宙の第一者に意識してさらに真善美に突進するの勇を振るい起こす...
和辻哲郎 「霊的本能主義」
便利!手書き漢字入力検索