...知識で究めるのは果(はて)しが着かないというなら...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...物の変遷の理由を究める歴史ならば...
丘浅次郎 「落第と退校」
...小説家たる貴下に取って此の書の歴史的価値の如何などは深く究めるに及ばないと思う云々」と...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...――物を広く探るよりも、心を深く究める...
種田山頭火 「其中日記」
...その題目に対する既得知識の終点を究める事は可能である...
寺田寅彦 「科学上における権威の価値と弊害」
...その心眼は自己を取巻く周囲の全体性(ガンツハイト)を遺憾なく見究める能力を発現する...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...自分を究めることが出来ないこととなったのである...
中井正一 「現代美学の危機と映画理論」
...究めるだけの勇気と根気とがないせいでありましょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...闇の中にボケている素足の爪先まで見究めるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一切を包括する現在に浸つたまま遡つて生の根源を究めるを怠る文化主義にとつては...
波多野精一 「時と永遠」
...何がヘーゲルに於て存在のモデルであつたかを見究めることなしには...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...究めるほどその真相へ近づくことはできるかも知れません...
三澤勝衛 「自力更生より自然力更生へ」
...神慮に立ち入って究めることは敢(あえ)てしない...
森鴎外 「独身」
...こうして自分のように各地の異同を究めるに苦労する必要もないのである...
柳田国男 「木綿以前の事」
...また強いて詳しくその点を究めるまでもないか知らぬが...
柳田国男 「山の人生」
...なるほど異国人の事情を究めることは必要だ...
山本周五郎 「新潮記」
...それでもまだ究める「道」に對しては...
吉川英治 「折々の記」
...その道を究めるところまでやりたいのです」「そしたら...
吉川英治 「私本太平記」
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