...倉地に対する情念にもどこか肉から精神に移ろうとする傾きができて来るのを感じた...
有島武郎 「或る女」
...自分は貞世のためにどこか第二流か第三流の病院に移ろう...
有島武郎 「或る女」
...迷信譚はこれで止(や)めて、処女作に移ろう...
泉鏡花 「おばけずきのいわれ少々と処女作」
...それに飛び移ろうとしたとき...
高見順 「いやな感じ」
...下に権力が移ろうとして...
直木三十五 「南国太平記」
...ようやく話題の中心に移ろうとする時でありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...そっちへ移ろうと思うの」石倉は怒った犬のような眼つきになった...
久生十蘭 「肌色の月」
...われわれが二度目の攻撃的攻撃に移ろうかどうかと気迷いしているうちに...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...前者より理解しやすく後者より重要な別の仮説の検討へ移ろう...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...誰もボウトへ乗り移ろうとはしなかった...
牧逸馬 「運命のSOS」
...もしこれらの花色が紫か藍でもであったら、それは移ろう色、すなわち変り易い色、褪(さ)め易い色であるから「移ろひ」がよく利く...
牧野富太郎 「植物記」
...私はここよりもそこから遠いところへ移ろうとは考えないから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...郊外へ移ろうとお思いになりましたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...淮南から河北へ移ろうと決めた...
吉川英治 「三国志」
...一挙に屠(ほふ)るべく大行動に移ろうとした時である...
吉川英治 「三国志」
...葛西(かさい)ヶ谷(やつ)の東勝寺へ移ろうぞ」高時は...
吉川英治 「私本太平記」
...小幡へ移ろう」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...林から野原へ移ろうとする処であった...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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