...山も見えず川も見えずもちろん磯には石ころもない...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...二つの丸い大きな石ころがころがっていた...
江戸川乱歩 「影男」
...みんな石ころかなんぞのようね...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...二間幅の石ころ道...
田山花袋 「少女病」
...砂地にころがつてゐる石ころをひろひあげて...
土田耕平 「さがしもの」
...ゆっくりと石ころ道をおりていった...
壺井栄 「大根の葉」
......
内藤鳴雪 「鳴雪句集」
...石ころが欲しくなつた...
平出修 「夜烏」
...臓腑(ぞうふ)まで引きずり出された女たち!石ころを手にしたまゝ絞め××(11)れた老人ら!小さい手に母国の旗を握りしめて俯伏(うつぶ)した子供たち!おゝ君ら...
槇村浩 「間島パルチザンの歌」
...爪さきで石ころをはじきとばしながら...
矢田津世子 「凍雲」
...私を見ても棒杭(ぼうぐい)か石ころでも見るような眼つきしかしなかった...
山本周五郎 「青べか物語」
...石ころを噛み割ったり...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...ソウシテネ……上の方をジイ――と見ていると、お向家(むかい)だの、お隣家(となり)だの、おうちのお庭にあるゴミクタだの、石ころだのが、いろんな人の顔になって、いくつもいくつも見えて来るの……ソウシテネ……それをヤッパシじいっと見ていると、そんな人の顔がみんな一緒になって、いつの間にかお父さまの顔になって来るのよ……ソウシテネ……それをモットモット、いつまでもいつまでも見ていると、おしまいにはキットあたしを見てニコニコお笑いになるの……ソウスルトネ……そのお父様と、いろんな事をして遊んでいる夢を見るの……大きな大きなお船に乗ってネ……綺麗な綺麗なところへ行ったり……ソレカラ……」「いけないわねえ子供の癖に……夜中に睡られないなんて……困るわね……どうかしなくちゃ」と云い云い母親は、こころもち青褪(あおざ)めた顔をして、チエ子の大きな眼をイマイマしそうに見つめていたが、やがて、急にわざとらしくニッコリして手を打った...
夢野久作 「人の顔」
...やがてまたかたかたと草原の中の石ころ道を走り出した馬車と一緒に...
横光利一 「馬車」
...崖をくずれ落ちる石ころのように...
吉川英治 「新書太閤記」
...石ころ坂に、車を残し、薄暗い北方の山ふところへ入って行く...
吉川英治 「随筆 新平家」
...河原は渺々(びょうびょう)として眼の限り石ころと水であった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...歩いてゐる小徑はすべて濱から續いた石ころ道で...
若山牧水 「樹木とその葉」
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