...知らず識らず友人を傷けることには児女に似た恐怖を感ずるものである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...知らず識らずの間に君自身の品性を墮落させたり...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...彼らは知らず識らず代弁者にたよることを余儀なくされた...
有島武郎 「宣言一つ」
...知らず識らず人をして窃盗の念を絶たしむるに至り...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...雨雲の垂れた寒い日、知らず識らず、浦安の泥海のほとりまで行って、心平さんは甞て叫んだ、「実際汝、アルノミ、海、」と...
豊島与志雄 「「草野心平詩集」解説」
...知らず識らず眼を外らした...
豊島与志雄 「小説中の女」
...へんなことが知らず識らずに身についてくる...
豊島与志雄 「母親」
...知らず識らず保子の手紙が胸に浮んで涙が湧いてくるのを...
豊島与志雄 「反抗」
...彼女は知らず識らずに木下の画室に逃げ込んでいた...
豊島与志雄 「二つの途」
...知らず識らず陥(はま)り込んだ女が...
中里介山 「大菩薩峠」
...知らず識らず盃を唇のところへ持って来て...
中里介山 「大菩薩峠」
...「全治する人もあるのでしょうか」と知らず識らずの中に哀願的にすらなって来るのを...
北條民雄 「いのちの初夜」
...老夫婦が知らず識らずのうちに年上の方の旅人と親しくなり...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...彼女は知らず識らず自分の母の眼を通して物事を見るやうな傾向に傾いて行きつつあつた...
堀辰雄 「聖家族」
...彼女はどういふ二人づれを見ても知らず識らず扁理たちを思ひ出してゐたのだが……彼女は歩きながら...
堀辰雄 「聖家族」
...――この二人も知らず識らず自分を内海に比べてゐるらしかつた...
正宗白鳥 「假面」
...またそこに知らず識らず私を引いて行くあるものが潜んでゐました...
水野仙子 「道」
...知らず識らずそれも習慣となると...
横光利一 「旅愁」
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