...僕等に「春の目ざめ」を与へてゐる...
芥川龍之介 「続文芸的な、余りに文芸的な」
...がたぴしと戸を締める音にも目ざめずに安らけく寝入っていた...
有島武郎 「或る女」
...君の心の中にはさきほどから恐ろしい企図(たくらみ)が目ざめていたのだ...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...それからいくときが経過したのか、ふと目ざめると、そこにまた別の次元があった...
江戸川乱歩 「影男」
...彼は目ざめゆく肉感のひそかなそれとなきささやきにそそられて自ら言った...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...五時の工場の汽笛に目ざめた...
永井隆 「この子を残して」
...朝床に目ざめて横を見たとき...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...とはいっても、あのかたが村にいらっしゃるあいだじゅう眠り過ごしてしまわれて、お目ざめのあと、すぐにまた城へもどっていらっしゃらねばならぬということがあったんだよ...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...それは目ざめたる職工の仲間であつた...
宮地嘉六 「ある職工の手記」
...獲ていないことへの目ざめ以外にモティーブはないのですものね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...二人で感情に目ざめ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...「またお目ざめになりますのをお待ちして...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...今は確乎として君は目ざめた...
室生犀星 「愛の詩集」
...一とところに目ざめてゐる心は...
室生犀星 「星より來れる者」
...それだけ生々と目ざめたものとはならないのか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...……誰に断って、臥房へ入って来た」「いや、今、お目ざめと、番将が知らしてくれたものですから」「いったい、何の急用か」「は……」呂布は、用向きを問われて口ごもった...
吉川英治 「三国志」
...「お目ざめにござりまするか」「ウむ...
吉川英治 「新書太閤記」
...――お目ざめになられましたぞ」まだ白壁も真新しい長浜の城内では...
吉川英治 「新書太閤記」
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