...いささか癇癪を起こしていると...
石川欣一 「可愛い山」
...小刀を床(ゆか)に敲(たた)き附ける癇癪持だから...
石川啄木 「我等の一團と彼」
...あまり着飾っていると癪(しゃく)にさわってくる...
上田広 「指導物語」
...二葉亭のこの我儘な気難かし屋は世間普通の手前勝手や肝癪(かんしゃく)から来るのではなくて...
内田魯庵 「二葉亭追録」
...廂髪(ひさしがみ)2・9(夕)九州医科大学の大西克知博士が鉄瓶のやうな疳癪持(かんしやくもち)である事はいつだつたか茶話で書いた通りだ...
薄田泣菫 「茶話」
...そこで彼はぐっと癪(しゃく)に障(さわ)り...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...欝ぎの虫、癪の種、さまざまなものが、人間のなかに住んで、正常な感情を引っ掻きまわすと言われているが、ここに、木山宇平のなかには怒りの虫がいつしか巣くったと、周囲の人々から見られるようになった...
豊島与志雄 「怒りの虫」
...福岡の客つて奴が癪に障つた...
中原中也 「分らないもの」
...じっと癇癪玉(かんしゃくだま)の破裂するのを期待していた...
夏目漱石 「行人」
...牛は赤い色が癪にさわると見え...
野上豊一郎 「闘牛」
...――御用聞八五郎殿の髷――とね」「フーム」「あんまり癪(しやく)にさはつたから...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...失業者には癪に障るほど...
葉山嘉樹 「山谿に生くる人々」
...我れを白痴にしたりける母が詞と肝癪のむらむらと加へて...
樋口一葉 「花ごもり」
...云ふこと、なすことのすべてが気に喰はず、癪の種だ...
平山千代子 「転校」
...いつもと違つて私がそんな癇癪を起しても...
牧野信一 「毒気」
...「小癪(こしゃく)」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...――それだけでも癪(しゃく)に障(さわ)ってたまらないのに...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...カブラルは遂に癇癪を起してモハメダンの商船の強行捜索を行った...
和辻哲郎 「鎖国」
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