...できるならその肉の厚い男らしい胸をかみ破って...
有島武郎 「或る女」
...そしてこの青年の男らしい強さを尊敬しているくせに...
有島武郎 「クララの出家」
...真に植民的精神の溢(あふ)るる男らしい活動を見た...
石川啄木 「初めて見たる小樽」
...あの人は危い命を、あなたの、本当に男らしい、御心持から、助けて頂(いただ)いたのではありませんか...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...これは世間なみにいえば男らしい言葉であるが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...あんたは男らしいもない...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...すべて男らしいもの...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その憎さは勝ち誇った男らしい憎さで...
中里介山 「大菩薩峠」
...もつと男らしい仕事をさせて見たいやうな健康の持主でした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そして確かりした男らしい人でしたわ...
葉山嘉樹 「セメント樽の中の手紙」
...と頻りに男らしい感慨に耽ったものだが...
原民喜 「飯田橋駅」
...君が男らしい顔をして肯定した必然性...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...昨日あなたがたがエレベーターの出口で行き違った男らしいですね...
平林初之輔 「五階の窓」
...しかも男らしい面構えだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...涙も何も乾いてしまって、男らしい、若々しい理知を眼の内に輝かしながら唇を噛んだ...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...男らしい一の字眉はひしと真中に寄ったまま微動だにせぬ...
夢野久作 「暗黒公使」
...ぼくは男らしい方でなく...
吉川英治 「忘れ残りの記」
...自由で男らしいその仕事をむしろ楽しんでいた...
吉田甲子太郎 「秋空晴れて」
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