...その上きれいな水とリンゴと青いものと小鳥の声でもあれば、申し分はない...
辻潤 「だだをこねる」
...その申し分を用いなかったがための蜂起とは判りませぬか? 手前に...
直木三十五 「南国太平記」
...申し分なく目的を遂げられることと思う」こう言って...
中里介山 「大菩薩峠」
...肴(さかな)に申し分もないし...
中里介山 「大菩薩峠」
...申し分のあるはずがない...
夏目漱石 「虞美人草」
...美しさも若さも賢さも申し分の無い女中で...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...今日は申し分のない御用始めだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...まことに申し分のない兵法でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...世間の聞えも惡いと思ひましてな――すると娘の申し分にも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...申し分なく融通(ゆうづう)のきく男です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「墓地展望亭」はまず申し分のない場所だった...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...ゆくゆくはこの甥が申し分のない一家の主人(あるじ)になるに違ひないと信じてゐた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...「そんな手合は万一の場合に備へて酒倉のなかに繋いでおくのが先づ上分別だが、栄福燈の代りに樫の樹の天辺にひつ懸けておけば、申し分なしだて...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...さらになんらの申し分もあるべからず...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...かつては申し分のない完全さで私が所有していた感覚...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven、ロマン・ロラン Romain Rolland 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...これで早く赤ちゃんが出来れば申し分ないんだけれど...
山本周五郎 「寒橋」
...申し分のないところだが……」つぶやきながら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...しかしその強さにおいても深さにおいても実に申し分のない堂々たる作である...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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