...芝居や人情本ではこういう田五作や田舎侍は無粋(ぶすい)な執深(しつぶか)の嫌われ者となっている...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...維新の革命で江戸の洗練された文化は田舎侍の跋扈(ばっこ)するままに荒され...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...当時の成上りの田舎侍どもが郷里の糟糠(そうこう)の妻を忘れた新らしい婢妾(ひしょう)は権妻(ごんさい)と称されて紳士の一資格となり...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...淫蕩な田舎侍に荒らされた東京の廃頽気分とが結び付いて勢い女道楽とならざるを得なかった...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...失敬ながら田舎侍の野暮な過言(いひすぎ)だ子...
内田魯庵 「犬物語」
...田舎侍が都会の悪風に染まぬよう...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...これらの田舎侍は大芝居の見物と吉原の女郎買は一...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...「何を?」「将軍家御前試合に、荒木又右衛門が加わったと申すが、何故、荒木の如き、田舎侍が、歴々の中へ加わったので御座ろうか? 是水軒にしても、一伝斎にしても、一心斎にしても、天下高名な剣客であるのに、郡山藩の師範として、高々二百石位の荒木が、何故、この尊い試合に加えられたか、合点が行かぬ」「腕が優れているからであろう」と、一人が云った...
直木三十五 「寛永武道鑑」
...と――益満までならいいが(こんな田舎侍に...
直木三十五 「南国太平記」
...「小臣らはいずれも田舎侍(いなかざむらい)で...
新渡戸稲造 「自警録」
...どんな気持ちで田舎侍の権官らの躍るにまかせる時代を睨(ね)めたか...
長谷川時雨 「最初の外国保険詐欺」
...思いやりのないこの辺の田舎侍(いなかざむらい)がかわるがわる宿直(とのい)に来ていますから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...田舎侍(いなかざむらい)を装った菅笠(すげがさ)とわらじばきで...
吉川英治 「江戸三国志」
...やはり自分は田舎侍であったという正直な負(ひ)け目(め)である...
吉川英治 「黒田如水」
...おまえさんのような田舎侍(いなかざむらい)に子どもあしらいにされちゃ...
吉川英治 「剣の四君子」
...新規(しんき)お召抱えの田舎侍というていで...
吉川英治 「私本太平記」
...織田は田舎侍(いなかざむらい)でいい」「以後...
吉川英治 「新書太閤記」
...渋沢栄一という田舎侍じゃねえか」「そうです」「おめえも...
吉川英治 「松のや露八」
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