...「実用向きで何の用に立つのか」という所存(つもり)であろう...
愛知敬一 「ファラデーの伝」
...私は漠然と用向きを想像していた...
犬養健 「“指揮権発動”を書かざるの記」
...実用向きの幅(はば)のひろいセメント道路が出来ていた...
海野十三 「海底都市」
...用向きをたずねますと...
江戸川乱歩 「サーカスの怪人」
...師匠の用向きにてこれこれと答えますと...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...己が用向きを餘處にされたを(that her business should be set aside)痛く不滿に思へる樣子の(who was looking very displeased)少女をチラと眺めやつて(with a glance at)...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...御用向きは何でございましょう」お松は堪(たま)り兼ねて催促してみました...
中里介山 「大菩薩峠」
...あなた様のほかにはござりませぬ」「わしに何の用向きか知らんが...
中里介山 「大菩薩峠」
...全く此の男程精力絶倫で思ひ切り實用向きで...
中島敦 「かめれおん日記」
...と思ってすぐ用向きを聞くと...
平光吾一 「戦争医学の汚辱にふれて」
...看護婦の誰かが用向きで歩いていた...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...聴いている仲間もこれを用向きだとは認めていなかったのである...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...お計らい下さいましょうか」「水戸へくだる御用向きは」「甲辰の事について...
山本周五郎 「新潮記」
...前に述べました「鼻ぐすり」の代りに掛け引き一つで行こうとする極めて徳用向きな――同時に千番に一番の兼ね合(あい)迄に緊張した鼻の表現であります...
夢野久作 「鼻の表現」
...自分の加増という用向きで来ているくせに...
吉川英治 「新書太閤記」
...唐突にここへ来た用向きは...
吉川英治 「親鸞」
...銀五郎というのは?」「阿波へ入る用向きがあるとかで手形をとるため...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...その用向きというのは...
吉川英治 「宮本武蔵」
便利!手書き漢字入力検索