...「御用向きは何ですか?」武さんはそこに佇(たたず)んだまま...
芥川龍之介 「素描三題」
...私は漠然と用向きを想像していた...
犬養健 「“指揮権発動”を書かざるの記」
...用向きを聽くと、昨日、公布された同支廳管内の山林拂ひ下げの一部を受けようとする運動だ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...「道路の視察――用向きが用向だから...
薄田泣菫 「茶話」
...ご静閑をわずらわしますが……ポポー(手をあたえずに)どういうご用向きでしょう?スミルノーフ 亡くなられた御主人と...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「熊」
...私どもが初めてお近づきになった時のことを? あの朝あなたは何か用向きのことで...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...公用向きの礼儀は後日に譲る...
中里介山 「大菩薩峠」
...しばらくして老人に用向きを分からせた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...当家へ参った用向きは?」「やはり...
吉川英治 「江戸三国志」
...おおかた察しがつくであろう」「……と、すると、あの織田信長様のいらせられる?」「まず、用向きは、その辺と思え...
吉川英治 「黒田如水」
...もし思うように用向きがすんだときは...
吉川英治 「黒田如水」
...てまえの用向きも...
吉川英治 「新書太閤記」
...用向きを云い出される迄は...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...どういう御用向きでござりますな」「じゃあ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...禅尼は、宗清が切り出すまでもなく、用向きを察して、「どうしたものぞ、尼の力ではもはやお縋(すが)りの言葉もないが」と、打ち悄(しお)れていう...
吉川英治 「源頼朝」
...そして中には大事な用向きが書いてあるから...
吉川英治 「宮本武蔵」
...そのお通には自分の用向きではなく――先頃...
吉川英治 「宮本武蔵」
...それぞれ用向きの程度によって...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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