例文・使い方一覧でみる「甍」の意味
スポンサーリンク...棟（むね）を並べ甍（いらか）を争へる... 
芥川龍之介 「本所両国」
...紅甍（こうぼう）と粉壁（ふんぺき）と...
泉鏡花 「怨霊借用」
...街々の甍（いらか）を眼下に見下す位置に建てられたのですが...
江戸川乱歩 「鏡地獄」
...それは随分と古めかしいもので処まんだらにウメノキゴケの生えた灰色の甍（いらか）は...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...遂感孕生二男子一、至二成レ人時一、外祖父建角身ノ命、造二八尋屋一、堅二八戸扉一、醸二八酒一、而神集々而、七日七夜楽遊、然与レ子語曰、与二汝父一将レ思人、令レ飲二此酒一、即挙二酒杯一而レ天為レ祭、即分二穿屋甍一而昇二於天一、乃因二外祖父之名一、号二賀茂別雷命一、是後倭迹迹日百襲姫命、為二大物主ノ神之妻一、然其神常昼不レ見而夜来矣、倭迹迹姫命語レ夫曰、君常昼不レ見者、分明不レ得レ視二其尊顔一、願暫留之、明旦仰欲レ観二美麗之威儀一、大神対曰、言理灼然、吾明旦入二汝櫛笥而居、願無レ驚二吾形一、爰倭迹迹姫命心裏密異之、待レ明以見二櫛笥一、遂見二美麗小蛇一、其長大如二衣紐一、則驚之叫啼、時大神有レ恥、忽化二人形一、謂二其妻一曰、汝不レ忍令レ羞レ吾、吾還令羞汝、仍践二大虚一登二于御諸山一、爰倭迹迹姫命、仰見而悔之急居、則箸撞レ陰而甍、乃葬二於大市一、故時人号二其墓一謂二箸墓一也、むかし、大和の国に女あり...
高木敏雄 「比較神話学」
...近い町々の甍（いらか）や石垣や加茂川の水は...
谷崎潤一郎 「恐怖」
...その下にかの女のゐる町の甍が見えてゐるためであつたかも知れない...
田山録弥 「赤い鳥居」
...紫金城の堂宇が黄金色の甍で人目をくらましながら...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...今はた 都会の甍（いらか）の 上に...
中原中也 「在りし日の歌」
...うつくし甍（（いらか））をとほざけて媚薬（びやく）取り出しこころみしこのましきかな古代人（びと）……さてもかの...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...甍（いらか）を壓（あつ）する杉（すぎ）の色（いろ）が...
夏目漱石 「門」
...よく洗ひ拔かれた江戸の甍（いらか）の上に...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...甍（いらか）の波の上に黄金色の陽炎（かげろう）が立ち舞うような美しい朝でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼はまた甍を跳ぶ...
三好達治 「霾」
...甍（いらか）を立てた建物が混み合っていた...
室生犀星 「後の日の童子」
...青い甍の一枚一枚...
夢野久作 「暗黒公使」
...諸将の住む甍（いらか）がいっぱいに建て並べられた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...目ざす郁次郎の潜（ひそ）んでいる江之島神社の青銅の甍（いらか）は...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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