...玉蜀黍は穗も葉も枯れ切つて十坪程の地面に立つてゐたが...
有島武郎 「秋」
...枯れたる玉蜀黍の莢のさわ/\と鳴らば...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...玉蜀黍は数年ごとに直輸入の種子を蒔かぬと...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...両側からお化(ば)けのように葉をたれている玉蜀黍(とうもろこし)や高粱(こうりゃん)をかきわけて行かねばならなかった...
海野十三 「骸骨館」
...そこで焚火(たきび)をして玉蜀黍(とうもろこし)を焼いてたべたり...
海野十三 「火星探険」
...庶子何処玉蜀黍(とうもろこし)の毛みたいな赤っぽい派手な背広に大きな躰を包んだ旗田亀之介だった...
海野十三 「地獄の使者」
...こちらには玉蜀黍(たうもろこし)と蔓豆(つるまめ)とが作られてゐる...
鈴木三重吉 「桑の実」
...「玉蜀黍(たうもろこし)がいつの間にかあんなに高くなつた...
鈴木三重吉 「桑の実」
...それとも玉蜀黍(たうもろこし)の樹でも一向差支ありません...
薄田泣菫 「茶話」
...段落(だんお)ちの畑には土が見えぬ程玉蜀黍が茂り...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...家(いへ)の後(うしろ)の玉蜀黍(たうもろこし)の畠(はたけ)に吹き渡る風の響(ひゞき)が夜なぞは折々(をり/\)雨かと誤(あやま)たれた...
永井荷風 「すみだ川」
...小麦 約十二俵大麦 十俵陸稲┌糯(もち)六斗五升└粳(うるち)五石馬鈴薯 約四百貫玉蜀黍(とうもろこし)三斗西瓜(すいか)八十箇薩摩薯(さつまいも)五百貫茄子(なす)若干胡瓜(きゅうり)若干梅 四斗茶 一貫目牛蒡(ごぼう)五十貫生薑(しょうが)五貫目大根 若干蕎麦(そば)三斗菊芋 若干里芋┌八ツ頭 三俵└小芋 二俵木炭 五俵右の外...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...そんなら買はうといつたら婆さんは路傍の民家の淺い井戸で余の砂だらけの手拭を洗つて其玉蜀黍を括つてくれた...
長塚節 「鉛筆日抄」
...海ぞいの黍畑に立ちて何の願いぞも固き葉の颯々と吹き荒れるを見て二十五の女は真実命を切りたき思いなり真実死にたき思いなり伸びあがり伸びあがりたる玉蜀黍は儚なや実が一ツここまでたどりつきたる二十五の女の心は真実男はいらぬものそは悲しくむずかしき玩具ゆえ真実世帯に疲れるとき生きようか...
林芙美子 「新版 放浪記」
...あわてて玉蜀黍の袋や塩のカマスを海へ投げこんだ...
久生十蘭 「ノア」
...器械の上の方からどんどん乾いた玉蜀黍(たうもろこし)をはふり込みました...
宮沢賢治 「耕耘部の時計」
...貯蔵庫(ちょぞうこ)から玉蜀黍のそりを牽(ひ)いて来た二疋(ひき)の馬が...
宮沢賢治 「耕耘部の時計」
...牛乳一合を火にかけて砂糖を大匙一杯半入れて沸立(にた)てて別に玉蜀黍(とうもろこし)の粉(こ)即ちコルンスタッチがあれば大匙二杯位...
村井弦斎 「食道楽」
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