...陰々として物寂しい...
泉鏡花 「歌行燈」
...この辺一帯は物寂しい工業地帯だった...
海野十三 「深夜の市長」
...彼(あと)の二人は何だか物寂しい...
薄田泣菫 「茶話」
...何となく物寂しいやうに思はれた...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「若い僧侶の話」
...もう一度この冬のはじめの物寂しいパノラマの地理を教へて下さい...
高村光太郎 「智恵子抄」
...物寂しい日ばかりなのだから‥‥‥‥...
南部修太郎 「疑惑」
...如何にも物寂しい感じの輪廓を持つた顏を思ひ浮べながら...
南部修太郎 「病院の窓」
...生活の物寂しい海の面で...
萩原朔太郎 「宿命」
...私は物寂しい馬道を一時間以上も歩いた末...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...この物寂しい路と荒れた丘のしんとしたさなかに...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...かつて私はこんなに物寂しい月は見たことがない...
松濤明 「春の遠山入り」
...物寂しい夜半の寺内へはいってしまうのでした...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...物寂しい人たちの心はまして悲しかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しんとして物寂しいものである...
室生犀星 「とかげ」
...なんとなく物寂しい...
矢崎嵯峨の舎 「初恋」
...だからもしこの物寂しい黄昏(たそがれ)の感動が...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...物寂しい闇につつまれていた...
蘭郁二郎 「夢鬼」
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