...これも憎き女の片割れじゃ...
海野十三 「くろがね天狗」
...ふたごの片割れだったのです...
江戸川乱歩 「双生児」
...ふたごの片割れであった彼が...
江戸川乱歩 「双生児」
...今夜は片割れ月だ...
江戸川乱歩 「月と手袋」
...処がこういう「唯物思想」(?)の他方の片割れである「赤」はどうか...
戸坂潤 「社会時評」
...「あら、このポックリは梅ちゃんのだわ、ちがいないわ」そこで、心中の片割れは、親方のお気に入りの娘分、お梅にまぎれもないということになってしまい、早速こうして御注進に駆けつけてみると、心中の片割れであるべきはずの御当人が、平気で挨拶に出たから双方あっけに取られた始末です...
中里介山 「大菩薩峠」
...「雪晴れの片割れ月に...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...所々は田圃(たんぼ)の片割れが細く透いて見える...
夏目漱石 「坑夫」
...「それが厄介で、いよいよこの家から、縄付を出さなきゃアなりません」「やはりあの女で――」「いや考え違いなすっちゃいけません、御新造は何にも知りはしません」「ヘエ――」「風呂場から吹矢を盗んで、外へ捨てて相棒に土の中へ踏み込ませたり、柄杓(ひしゃく)の底へ仕掛けをして、外から毒を持ち込んだように見せたり、恐ろしい手の込んだ細工をして、私の眼を誤魔化(ごまか)そうとしましたが、曲者の片割れは、やはりこの家の中にいるに相違ありません」「誰です、その野郎は、早く縛って下さい」「いや、そう手軽には行きません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...御用金三千両盗んだ大泥棒の片割れ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...相對死(あひたいじに)の片割れで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...どうせ駈落し損つた片割れだらうと思つたが...
北條民雄 「間木老人」
...ポンダ通りで小説の片割れを読み...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...あなたと片割れの誰かがグレイ氏の個室をあちこちしらみつぶしに探した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...その片割れの私ももう長くは生きていないのだろう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...田人の一行の中には瓢箪の片割れに...
柳田国男 「雪国の春」
...辰の年に生んだ双生児(ふたご)の片割れ……」「ヘエッ...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...秩父の大泥棒の片割れだよ...
吉川英治 「宮本武蔵」
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