...人間の魂が本當に成熟するのはどうしても老年になつてからの事だ...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...『麻や亜麻が成熟すると...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...一方で対英戦争の機が熟するに従って...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...数顆が熟する頃には...
豊島与志雄 「台湾の姿態」
...成熟すると透明の趣に変わった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...夏のころ梅の如き淡紅(たんこう)の花を開き後(のち)莢(み)をむすび熟するときは裂(さ)けて御輿(みこし)のわらびでの如く巻きあがる...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...この薯の熟するを待っていたものでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...一度に眼に見えるようであるが「吾々がその字画を覚え込んでしまうまでにはどうしても何遍もその字画の線をどうにかいう順序にたどって習熟する事は事実で」あり...
中谷宇吉郎 「救われた稀本」
...赤い実が熟する頃は帰って来るのだろう...
林芙美子 「清貧の書」
...諸学問が悪くない程度に成熟するにも時間が短い...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...すなわち実が淡緑色に熟するものも見られた...
牧野富太郎 「植物記」
...それはこの花がすんで実が成熟すると私の髪の毛のように真白くなるんで」と白髪を引張って笑われる...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...遂にそれ以上のものに成熟するのではないかというまざまざとした本能の予感があります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...絵も絵だけとして発達し爛熟すると...
三好十郎 「ゴッホについて」
...時の熟するのを待ちました...
柳宗悦 「民藝四十年」
...小さななりをして花をもち実が熟する...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...此キヤバレエの興味の爛熟する午前二時を見ないで...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...その製作欲が熟するためには...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
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