...些(ちと)憚つて然るべき筋の考であるのだが...
石川啄木 「葬列」
...日中の花盛砂埃を浴びて立つても水際立つて美しくあつて然るべきのが...
泉鏡花 「お花見雜感」
...然るべき妾でもさがして...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...少しも交つてゐないと言つて然るべきだ...
田山録弥 「エンジンの響」
...もう一節も二節もあつて然るべきものだと思つた...
田山録弥 「三月の創作」
...明日早速然るべき手段をとりますよ...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...お地蔵さんを新たにお祭りして世に出してあげること――これも然るべき人に頼んで...
豊島与志雄 「霊感」
...東京の下町で然るべき炭薪屋をしながら社大党に属して日頃注意を受けていた人だの...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...然るべき碩学(せきがく)につけてこの宗の奥義を究めさせなければならぬ」といって久安三年四月の八日にこの子を引連れて功徳院肥後阿闍梨(あじゃり)皇円の許(もと)に入室させた...
中里介山 「法然行伝」
...殆んど嚴肅といふ文字を以て形容して然るべき「土」を書いた...
夏目漱石 「「土」に就て」
...然るべき幕府の武人に無心し得たものを持って...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...然るべき地位で働くことを叶えてやって下さい...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...これ然るべき事と御親類一同の御決義...
樋口一葉 「ゆく雲」
...私はこの石の利用で新しい様式の建築が生れて然るべきと思う...
柳宗悦 「野州の石屋根」
...然るべき仇討(あだうち)の免状でも持っておいでるかと問うてみたればそれは無い...
夢野久作 「斬られたさに」
...然るべき御処置を伏願致しますと同時に...
夢野久作 「暗黒公使」
...然るべき武家の門でも應分の好意は示したであらう...
吉川英治 「折々の記」
...京都でも然るべき家がらの母堂といわれる妙秀尼やまた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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