...彼は無惨な状況にいる...
...その映画は無惨な物語だ...
...無惨な歴史の中で、多くの人が苦しんだ...
...無惨な事故が起こったとの報告があった...
...彼の顔には無惨な表情が浮かんでいた...
...だがここに無惨なる最期(さいご)を遂(と)げているのは...
海野十三 「恐怖の口笛」
...無惨(むざん)にも血と泥とにまみれた青年の腹部を...
海野十三 「空襲葬送曲」
...実に見るも無惨な死にざまであった...
海野十三 「人造人間事件」
...昨夜のままのパジャマを着た明らかに赤沢院長の無惨な姿だった...
大阪圭吉 「三狂人」
...無惨にもヘシ折られていた...
大阪圭吉 「デパートの絞刑吏」
...相当成熟し切ったものらしい大きな黒豚の無惨なバラバラ屍体が発見されたんです...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...しかも昼間見たあの猫が(――と初めはそう思った)無惨な死体となって俺の前に横たわっている...
高見順 「いやな感じ」
...そんな無惨なことが出来よう!」と...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...ブーロンユの公園の草の上にヘレーネと横(よこた)わった夏外套(なつがいとう)も無惨な斑点(しみ)を生じた...
永井荷風 「監獄署の裏」
...呻きの声はただいまのその琵琶から起ったのではないか?それならば脈がある……あれほど無惨に殺された琵琶に...
中里介山 「大菩薩峠」
...無惨にもお河童さんは泣き出しそうになると...
中里介山 「大菩薩峠」
...「誰だ、何奴だ、何奴なれば拙者頭上をめがけて、なんらの先触れもなく――奇怪千万(きっかいせんばん)、緩怠至極(かんたいしごく)!」こう言ってわめき立てた時は、無惨や、その頭上から、よたとんの全身をひっかぶってしまったものですから、一たまりもなく同体に落ちて、それからは二つが、組んずほぐれつより合わされて、なお低く転がり落ちて行ったが、幸いにしてとある灌木の木株のところへくると、そこにひっかかって漸く食いとまることができました...
中里介山 「大菩薩峠」
...私共かかりの七条油小路四辻に無惨の御横死でござりまする」「して...
中里介山 「大菩薩峠」
...高円寺一丁目に居住する文士青地大六(30歳)の外出中の借家より発火し火の手は折柄の烈風に猛威を揮って留守居たりし大六氏の内妻房枝(29歳)及び一子守(2歳)は無惨にも逃げ遅れて焼死を遂げた...
西尾正 「陳情書」
...しかも兇悪無惨な...
西尾正 「放浪作家の冒険」
...無惨にも地面へ鼻面を摩りつけられた幸田節三さえもアングリと口を開けたまま...
久生十蘭 「魔都」
...また無惨にも白痴を戯ふ了見でひつかき回しに来たのか...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...目のあたり無惨な最後を遂げた昔の恋人を見ると...
松本泰 「緑衣の女」
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